Hear your ideas.
気候変動問題の解決に向け、世界ではCO2削減（脱炭素）の取り組みが広がっています。ブラザーの工作機械は、高い生産性と省エネ性能を追求し、製造現場において生産性の向上やCO2削減を通じたSDGsの達成に貢献しています。
関連するSDGs
製造現場で活躍するブラザーの工作機械
工作機械は、素材を削り出して様々な部品を作り出せることから「マザーマシン」（母なる機械）とも呼ばれ、その用途は、自動車などの乗り物から医療機器、スマートフォンなどのIT機器まで、あらゆる分野に及びます。
ブラザーは、ミシンの重要部品の内製化のため工作機械を自社製作したことをきっかけに、工作機械の製造を始めました。現在はプログラム制御によって多種の切削工具を切り替え多様な加工を連続で行う「マシニングセンタ」をグローバルに展開し、自動車・IT業界などの部品加工で高い評価をいただいています。より高い生産性を実現するため、加工部品を自動で搬送・供給できる装置も開発し、省人化など製造現場の価値創出に貢献しています。
自動車産業で進む変革
脱炭素社会に向け、自動車産業では世界的に電気自動車への切り替えが急ピッチで進められています。その製造現場では、車体を軽量化し走行距離を伸ばすために、従来の鉄鋼より軽いアルミニウム部品の使用が増えており、さらに部品点数削減のために部品の多機能化・複雑化が進んでいます。
そのような複雑な部品の切削において、ブラザーのマシニングセンタは、最適な機械制御による無駄のない高速な切削や、回生電源などの採用によって、高い生産性と省エネ性能を両立しています。
ブラザーの高い生産性
マシニングセンタは、本体中央の「主軸」を回転させ、その先に取り付けられた工具で素材を削るため、主軸の太さがスペックのカギを握ります。主軸が細いほど慣性が小さく、短時間で回転・停止をする事が可能で、機械全体も小型化できます。主軸が太いほど削る力は増しますが、回転・停止にかかる時間も増し、機械も大型化します。
ブラザーの主軸30番製品は、主軸がより太い一般的な主軸40番製品に比べ、アルミ部品を約30％も短い時間で切削できます※。またブラザーでは、機械本体と制御装置の両方を自社で開発する「機電一体開発」により、一般的には順番に行うような工具の交換動作と、次の加工位置へ部品の移動を同時に行うなど、削っていない時間の短縮を徹底的に追求しています。
さらにそのコンパクトな筐体は、限られたスペースにより多くの機械を設置できることから、単位面積あたりの生産性にも寄与しています。
※アルミ製インバーターケース切削の自社実験における計測結果
主軸
機械本体と制御装置を自社開発する「機電一体開発」
ブラザーの省エネ技術
マシニングセンタでも多くの電力を消費する主軸用モーターには、大きく誘導モーターと同期モーターの２種類があります。ブラザーは同期モーターのうち、ローター内部に永久磁石を埋め込む省電力なIPMモーターを採用。誘導モーターを使用するマシニングセンタに比べ、回転・停止のレスポンスが速く、省電力で高効率な切削を実現しています。
また、一般的な切削工程において主軸用モーターは何度も回転と停止を繰り返します。減速時にモーター内で発生する電気エネルギーは通常、熱エネルギーに変換され放出されますが、ブラザーはその減速時のエネルギーを電気エネルギーとして再利用する「電源回生」技術を搭載し、電力を節約しています。
このような省電力設計と、高速切削による加工時間自体の短縮を掛け合わせることにより、一般的な主軸40番製品に比べ、アルミ部品の切削において約80％の省エネを実現※。エネルギーの節約によるCO2削減に貢献しています。
※アルミ製インバーターケース切削の自社実験における計測結果
誘導モーターとIPMモーターの比較イメージ
電源回生イメージ
SDGs目標8「働きがいも経済成長も」には、“高付加価値セクターになどに重点を置き、高いレベルの経済生産性を達成する"ターゲット（8.2）があり、就業者一人当たりの実質GDPの成長を指標としています。またSDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」には、“資源利用効率の向上と環境に配慮した技術の導入拡大を通じた産業改善により、持続可能性を向上させる"ターゲット（9.4）があります。さらにSDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」は気候変動とその影響を軽減するための緊急対策を求めています。ブラザーのマシニングセンタは、高い生産性と環境性能により製造現場における生産性と資源利用効率を向上させるとともに、エネルギー消費量の節約でCO2削減を実現し、気候変動の緩和を目指すSDGsの達成にも貢献します。
この記事をSNSでシェア
この取り組みの
SDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
関連トピックスRelated Topics
