マイボトルを持ち歩く人も増えました。無料で給水できるスポットがすぐに検索できる「mymizu」というアプリがあるのをご存知ですか? 2019年に日本で初めてスタートし、現在世界40か国で利用されているそうです。mymizuの共同創設者 マクティア マリコさんにお話をうかがいました。
mymizu開発のきっかけ

マクティア マリコさん
仲間と一般社団法人「Social Innovation Japan」をたちあげ、社会課題の解決につながるイノベーションの創出支援や、企業のサステナビリティ活動に対するコンサルティングをおこなってきました。でも、一個人としても企業としてもどう取り組めばいいのかわからないという方がほとんどで、よりわかりやすく持続可能な社会をつくるためにはまず、「こういうものが必要だよ」というものを創ったほうがいいのかなと。以前、共同代表と沖縄を訪れたとき、海岸が漂着したプラスチックごみに埋め尽くされていて、中でもペットボトルが多いことに驚きました。日本は蛇口をひねればおいしい水が飲める国なのにと、すごく矛盾を感じたんです。日本だからこそ、無駄もこういうところから減らしていけるんじゃないかと思ったのが、開発のきっかけです。マイボトルを使おうと思っても、他の人持ってないからどうしようかなとか、給水する場所がないとか、そういうとまどいをなくして「みんなが給水していること自体当たり前だ」っていう状況をつくっていかないといけないと考えました。
世界で20万か所を登録

現在(2022年7月取材)世界中20万か所以上、日本国内だと1万1000か所以上の給水場が登録されています。そのうち、カフェやレストラン、ホテルなどの給水パートナーは2000か所以上。「お客さんじゃなくても、マイボトルを持ってきてくれれば、給水できますよ」ということを前提に登録してもらっています。日本国内でも、日本語と英語両方で使えるようにしていますので、全世界でみなさんにアプリを利用していただけます。給水場を探すだけでなく、自分の給水の記録も残せますし、mymizuコミュニティ全体でどれくらいのペットボトル削減につながったのか、CO2の排出量としてはどうかといった数字も算出して確認できるようになっています。
仲間と一緒に参加する実感を

マイボトルを持つ一人ひとりも、給水ポイントとして参加してくれるお店や企業も、アプリを通じて「同じ目標をもつ仲間がいるんだ」とわかることが、とても大事なことだと思っています。一個人として参加することで周りが影響をうけて変わっていくと、より大きなインパクトにつながります。人口の3.5%が積極的に社会的アクションに参加すると、それが確実に変化につながるというハーバード大学の研究結果もあります。一部の人たちだけでも給水が当たり前になると、社会は大きく変わります。マイボトルというのは、あくまでも最初の一歩。ここからわたしたちが直面しているいろんな課題、ゴミ問題だったり、気候危機だったりを考えたり、自分の行動を変えたりするきっかけにしていきたいと思っています。
mymizu 共同創設者 マクティア マリコさん


この取り組みのSDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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