2023.11.14

株式会社kotori代表取締役 今泉 順次さんのSDGs

tsumikiプロジェクト

2023.11.14

建築現場で出た廃材を利用して積み木をつくり、希望があれば個人はもちろん、保育園などに無料で贈る活動を行っている人がいます。愛知県豊川市にある建築会社 株式会社kotori代表取締役の今泉 順次さんにお話をうかがいました。

コロナ禍でのステイホームの時間を楽しく

2020年の4月、新型コロナウィルスの流行で愛知県が県独自の緊急事態宣言を発令し、不要不急の外出移動の自粛を県民に要請。今までにない状況の下、建築屋として何かできることはないのか?と考えたのがきっかけです。コロナ禍でのステイホームの時間を楽しく過ごしてもらえることとして、建築の廃材を使って積み木をつくることを思いつきました。廃材は寸法などもバラバラなので、寸法を揃え、角と表面はやすりでひとつひとつ丁寧にかけて滑らかにしています。木の素材をそのまま生かし、長方形、四角形、三角形など形をまぜて15~20個(ゆうパックの60サイズに入る数)をワンセットにして無料でお送りしています。(送料は着払い)

全国の子どもたちに届ける

おかげさまで全国からご希望をいただいています。最初は、保育園や子ども園などの施設中心に配っていたんですが、メディアやSNSを通して知っていただくうちに、個人の方からも依頼があるようになり、これまでおよそ900人に配布しました。
驚いたのは、熊本の人吉市の市役所から問い合わせがあったこと。少し前の水害で保育園などのおもちゃが流されてしまったんだそうです。全部で1100個ほどお送りしました。材料の廃材が揃わないと作れないこともあって、現在300人ほどに待っていただいている状態です。
積み木で町をつくったり、そこに汽車を走らせたり…。お届けしたお客さんたちが楽しく遊んでいる様子をSNSに挙げてくれるのを見ると、うれしくなります。正直大変なこともあるんですが、やっててよかったなと思いますね。

豊川市にこども園を

今泉 順次さん

豊川市内で12年間設計事務所をやっていて、確かに税金は納めているんですが、地域への貢献ということが果たして形になったのか、と常々感じていました。それが今回、コロナ禍での積み木づくりで少なからず形になり始めました。実は将来、豊川市にこども園を作りたいと思っているんです。その夢の第一歩として昨年、NPO法人を立ち上げました。積み木の無料配布を心苦しく思って、寄付をして下さる方やお手伝いを申し出て下さる方がいらっしゃるんですが、そうした申し出には、今後のこども園づくりへの活動資金として融資していただく形にしました。そして、こども園をつくったら、私、用務員のおじさんになりたいんです(笑)遊具を直したり、おもちゃをつくったり…。ひょっとしたら、そんなところから積み木づくりがひらめいたのかもしれませんね。

取材先

株式会社kotori代表取締役 今泉 順次さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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