2023.12.12

株式会社 横井包装 長縄 裕司さんのSDGs

遊具も家具もダンボール

創業50年になる老舗のパッケージメーカーが、リサイクル可能なダンボールを使った家具や遊具を作って、話題になっています。
愛知県犬山市にある、株式会社 横井包装の長縄 裕司さんにスタジオにお越しいただき、実際に製品を拝見しながらお話をうかがいました。

リサイクル率は90%以上

ダンボールといってみなさんがイメージするミカン箱のようなダンボールではなく、使っているのは「強化ダンボール」という素材です。木のかわりになるくらいの強度があります。学習机やいす、ランドセルラック、絵本ラックなどの家具の他、シンクやオーブンを再現した「ダンボールキッチン」、木馬のように乗って遊ぶ「パンダゆらゆら」などが人気です。蛇口をひねったり、オーブンをあけたりして楽しめるよう細かいところにもこだわりました。椅子や木馬も子供用ではありますが、大人が乗ってももちろん大丈夫な強度を保っています。
ダンボールはリサイクルできることが一番のメリット。リサイクル率は90%以上です。学習机って子どもが落書きしたり、シールをはったりしがち。ダンボールならちょっと許せそうじゃないですか(笑)。それにこどもの成長とともに不要になることも多い。その時に、軽くてリサイクルできるというのは、大きなメリットだと思います。

子どもやママたちのリクエストから生まれた

私どもの会社は創業50年。ダンボールの板を購入してそこに印刷したり、型を抜いたりして包装用のダンボールのハコを作るのが主な業務です。当社の社長が地域のコミュニティの会長をやっている縁で、地域の夏祭りやイベントを行った時に「ダンボールを使って子どもたちが遊べるものを何か作れないか」と考えたのが開発のきっかけです。全長4mの大きなすべり台や、乗ってゆらゆら遊ぶ木馬のような遊具を作ったんですが、みなさんすごく喜んで遊んでくれて(笑)。そのうちに、お子さんやママさんたちの集まりなどでもリクエストをいただくようになり、家で遊べるような子供向けのキッチンや、ハウス、学習机などをつくるようになりました。

子どもたちにものづくりやSDGsの体験&学習を

長縄 裕司さん

SDGsをことさらに掲げて開発を始めたわけではなかったのですが、需要が増えていると感じています。これからも子どもが「遊べる」だけじゃなく、何か「学び」につながるものをいろいろ創っていけたらと考えています。ダンボール家具の組み立ても、「ものづくり」の楽しさにつながっていると思いますし。当社の一角にこれらの遊具や家具を展示するスペースを社員たちでつくりました。ここに子どもたちを招いて、ものづくりやSDGsに関する体験や学習会などを企画したいと話しています。

取材先

株式会社 横井包装 長縄 裕司さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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