アイシャドウやリップって、最後までしっかり使い切っていますか?ちょっと使ってそのまんま。気が付いたら引き出しの奥から、使いかけのコスメがぞろぞろでてきた! なんてことありませんか?そんなカラーコスメを、カラフルなクレヨンに生まれ変わらせるプロジェクトがあるんです。「COSME no IPPO」と名付けられたこのプロジェクトを立ち上げた 合同会社 MAISON de MOU(メゾン・ド・ヌー)代表 大澤 美保さんにお話をうかがいました。
子どもたちへの思いが背中を押して一歩に…
私はもともと化粧品会社の広報をしていましたが、2018年から独立し、フリーランスで美容のPRの仕事をしています。仕事柄、雑誌の編集者やメイクアップーアーチストたちからも、「シーズンごとにメーカーからプレゼンされるコスメの整理が大変」だという話をずっと聞いていました。もちろん私自身も、そう。新しいものを購入しても、なかなかすべてを使い切ることができないですよね。何年も引き出しの奥にしまったまま…最終的には、捨ててしまう、ということに罪悪感がありました。なにより、コスメが大好きなので、もったいないなあなんとかならないかなあと思ったのが、プロジェクトを立ち上げたきっかけです。子どもが7年前に生まれてから、使い切れなかったアイシャドウを指でとって画用紙に絵を描いてみたりすることは、あったんです。そんなシーンを思い出し、こんなにカラフルなんだから、子どもたちが使う画材にならないかな、と考えるようになりました。子どもたちが暮らす未来の環境などに思いをはせると、暗いことよりも明るく楽しくなる工夫をしたいなと。
コスメが原料だからこその楽しさ
ゴミを出さない形で画材にするって何だろうと考えて、紙などを巻かない「クレヨン」にしたいと思いました。アイシャドウ、チーク、フェイスカラーなど、いわゆる「粉もの」からアップサイクルします。口紅も大丈夫です。
まず、どういうところがクレヨンを作ってくれるんだろうというところからわからなかったので、自分で工場を探すところから始めました。何度も断られましたね(笑)
出来上がった色は、コスメならではで楽しいですよ。例えばラメが入っていたり、その時集まったコスメで作るので、毎回その時にしか出ない唯一無二の色になったり。それが一番の魅力です。子どもが握りやすいように、四角錐の形にしました。
回収はインスタグラムの問い合わせから
昨年10月(2021年)に開催したイベントでこのクレヨンを披露したところ、多くの人に賛同いただきました。Instagramの「COSME no IPPO」の公式アカウントにDMをいただけば、コスメの送付先など回収の仕方をお伝えします。アップサイクルしたクレヨンは、これからオンラインストアで販売の予定(放送時の情報、現在はすでにホームページで購入可能)です。お子さんを呼んで、アーティストと一緒にみんなでアートを楽しむイベントなどもできたら楽しいなと思っています。「このクレヨンってどうやってできたの?」というお話をする機会にもなるとうれしいです。また、このプロジェクトはコスメの回収も重要なポイント。実際に回収できるイベントや場所をもっと増やせるといいなと思っています。
合同会社 MAISON de MOU(メゾン・ド・ヌー)代表 大澤 美保さん
この取り組みのSDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
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