2024.03.22

株式会社高速オフセット デジタル事業室 小島 千鈴さんのSDGs

バナナペーパー~1枚の紙で世界を変えよう~

「バナナペーパーって名前は聴いたことあるような…」「バナナから作る紙なのかな?」と、なんとな~くイメージを持つ方は多いのかもしれません。実は、日本唯一のフェアトレード紙。すでに誕生から10年以上の歴史もあるんです。そんなバナナペーパーに個人的に興味をもち、それがやがて会社での導入につながったという人がいます。大阪の印刷会社 株式会社高速オフセット デジタル事業室 小島 千鈴さんにお話をうかがいました。

バナナペーパーがザンビアの暮らしに繋がっている

バナナペーパーは、アフリカ、ザンビアで作られたオーガニックバナナの「茎」から作られています。バナナの成長はとても早く、1年で実をつけるのですが、おいしいバナナを収穫するために、古い茎はどんどん切って捨ててしまうんです。こうして廃棄されるバナナの茎の繊維を利用します。茎をはいで乾かす作業はザンビアで行い、できた繊維を日本の福井県に運んできて、和紙の技術を使ってバナナペーパーに仕上げています。最大の特徴は日本唯一の「フェアトレード紙」ということです。フェアトレードとは、発展途上国で作られたものを適切な価格で継続的に購入することで、途上国の方の暮らしを守る公平な貿易をしようというしくみです。もともとバナナペーパーは、途上国の貧困問題や環境問題を解決したいという思いから生まれました。バナナペーパーを活用することが、ザンビアの方たちの正しい雇用を産み、彼らの給料や、生活、教育をサポートすることにもつながっています。

まずは自分の名刺をバナナペーパーで

うちの会社でバナナペーパーを扱うようになったのは、3年ほど前からです。最初は、企業としてではなく、わたしが個人的にバナナペーパーに興味をもったことが導入のきっかけになりました。学生時代から途上国の貧困の救済などに興味があって、普段からフェアトレード製品をみつけたら意識的に購入するようにはしていたんです。うちの会社も環境に配慮した印刷物を取り扱っていますし、若手でも自由に行動できる風土があったので、まずは自分の名刺をバナナペーパーで印刷をしてみることにしました。当時、わたしは営業担当だったんですが、取引先で名刺を出すと、手触りも風合いもよい用紙なので、「この紙何? 珍しいですね」とお客さんとのコミュニケーションにも役立ちました。

1枚の紙が社会の「何か」を変えられる

バナナペーパーの歴史はすでに10年以上あるんですが、まだまだ一般の方には知られていないと感じています。
バナナペーパーを推進している、「ワンプラネットペーパー協議会」に「一枚の紙で世界を変えたい」というモットーがあるんです。わたし個人が興味をもったバナナペーパーですが、今では、会社の人、周りのいろんな人から「バナナペーパーについて教えて欲しい」といわれるようになりました。本当に1枚の紙から社会の何かを変えるきっかけづくりができるんだなと感じましたし、そういう経験をいろんな人に伝えていって広まっていければいいなと思っています。うちの会社は大阪が本社。2025年に大阪・関西万博が開かれますが、こうしたイベントを通して認知度もあがるとうれしいです。

ワンプラネットペーパー協議会
https://oneplanetpaper.com/

取材先

株式会社高速オフセット デジタル事業室 小島 千鈴さん

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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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