たんすの肥やしになっているけど、捨てるにはもったいない服、使うつもりで買ったけど結局使わなかったもの。そうした品物を寄付してもらってリユースし、発展途上国の支援などにつなげている「もったいないボランティアプロジェクト」という活動があります。
一般社団法人もったいないボランティアプロジェクト 代表理事 稲垣 百美さんと理事の岩花 紅実さんにスタジオにお越しいただき、活動の内容についてお話をうかがいました。
海外のリユースショップで販売した売り上げで寄付

会社や家庭などで、まだ使えるけれど不要になった、でも捨てるには「もったいない」「忍びない」というものを寄付していただき、東南アジアなどの発展途上国の子どもたちの支援や国内の障がい者の方の就労支援を行っています。寄付していただいたものをそのまま海外の孤児院に送るのではなく、一部は愛知県西尾市にある福祉事業所に預け、そこで仕分けやクリーニング、梱包を行います。それを海外に輸出し、海外のリユースショップで販売。その収益の一部を海外の孤児院へ寄付するという経路をとっています。現地でしっかりヒアリングをして、その時々で必要とされているもの、例えば、「米」「文房具」「医薬品」「校舎の修繕」などの費用にあててもらっています。
過去に一度だけ、寄付された服と靴を直接ミャンマーに送ったことがあるんですが、中古品は一点モノ。ほしいサイズや色がぴったりだった子どもは喜んでくれますが、合わなかった子はあきらめなくちゃいけない。これでは平等な支援にならないなと、現在のやり方に切り替えました。
ミャンマーの孤児院で…

支援に訪れたミャンマーの孤児院は、日本の「寺子屋」のように教育を与える場にもなっています。親を亡くした子だけでなく、出家した子や、貧困家庭の子どもたちが、500人ほど通って学んでいます。わたしたちは、新品の文房具を人数分そろえて一人一人手渡しをしたり、お菓子を配ったりしています。最初は照れ臭そうにしていた子どもたちも、写真を撮り始めるとみんな寄ってきて笑顔をみせてくれます。ある時、ハグとキスをして「もうどこへも行かないで」と離れない4歳くらいの女の子がいたんです。私たちが帰ってしまうことがすごく不安だったんですね。私たちはまた来ること、ずっと支え続けることを伝えないといけないなとすごく感じて、それからはより一層子どもたちとの会話やスキンシップを大切にしています。
寄付できるもの、おうけできないもの

(左)岩花 紅実さん (右)稲垣 百美さん
衣料品やベビー用品、キッチン用品などの生活雑貨はもちろん、テントや大工道具、楽器も寄付いただけます。ただし生活雑貨でも、壊れていたり、汚れがひどいものはNG。また、生ものや食品、家具、家電(電圧が異なるため)、冬物衣料や冬のスポーツ用品など(暑い国に送るので需要がない)もおひきうけできません。
三河では、豊田、岡崎、西尾にある「トライアングル」が取次店になってくれていますので、寄付にご協力いただける方はそちらにお持ち込みいただければと思います。また、これからはキャラバンのようにして愛知県内を廻ります。いつご近所へ伺うかは、ホームページやインスタグラム、LINEをフォローしていただくと情報が届きますので、ぜひチェックして下さい。また、キャラバンの折にスペースを貸していただけるお店や会社などの場所も募集していますので、こちらもご連絡お待ちしています。
もったいないボランティアプロジェクト代表理事 稲垣 百美さん、理事 岩花 紅実さん


この取り組みのSDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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