2024.07.09

名鉄観光サービス株式会社 教育推進部 蒲野 和敬(がまの かずたか)さんのSDGs

教科書では学べないコトを~名鉄セカンドスクール~

アニメの主人公さながらに殺陣(たて)の体験をしたり、空港で国際貨物の裏側を覗いたり……etc.。学校の勉強や教科書だけでは得られない気づきや発見を、さまざまなリアルな体験を通して学んでもらおうというユニークな小学生親子向け体験「名鉄セカンドスクール」が注目を集めています。
このプログラムの企画運営を行っている名鉄観光サービス株式会社 教育推進部 蒲野 和敬(がまの かずたか)さんにお話しをうかがいました。

学校では学べないリアルな体験を

2018年5月からスタートし、毎年行うものもふくめてこれまで約50種類のプログラムを提供してきました。
子どもに人気の「マイクラ」のプログラミングや親子のキャンプ体験といったオーソドックスな企画から、国際貨物のエリアに入って空港の物流を学んだり、SKE48とコラボして「アイドル」を体験したり、実際のプロレスラーの方に来ていただいて、市内のプロレスバーのリングでプロレスの親子体験なんていう、ちょっと変わった企画まであります。プロレスって結構学びの要素が多いんです。実際に生で見ると殴ったり蹴ったりしますよね。そこには信頼関係がないとできない「受けの美学がある」んです。そんなお話を聞きながら、実際の技や動き方も教えてもらったり、マスクをかぶらせてもらったり。
企画を貫くコンセプトは、かなり意識しています。ひとつは「学校で学べないものを体験で提供する」こと。もうひとつは、「親子で体験していただく」こと。お父さん・お母さんにも一緒に体験してもらい、子どもが熱中している姿を見てもらいたいんです。もし、その体験が今後子どもの夢になったとき、そんな子どもの夢を応援する側になってほしいという思いも込めています。

熱中する子どもたちの姿に親も新たな発見

国際貨物体験の時のことです。最初はもちろんそんな仕事も知らなかった子どもたちが、体験していくうちに「かっこいい」と思ったんでしょうね。帰り際に「将来この仕事についてみたい」って言ってくれたのが、とてもうれしかったです。また「殺陣の体験」では、基本的な形を学んだあと、最終的にはセリフも自分で考えてワンシーンを演じるんですが、何度もリテイクするうちに、最初はおとなしかった子が、どんどんのめりこんでいってすごく迫力のある演技をされました。それを目の当たりにした親御さんが「ウチの子のこんな一面を見たことがなかった」とおっしゃっていたのも、とても印象に残っています。初めての「親子キャンプ」では、キャンプスキルを学ぶだけでなく、一泊二日を過ごすことで、コミュニティや学年を超えたつながりができたり、親同士も仲良くなって新しいコミュニティができるといった発展もありますね。

子どもたちへ、地域へ、未来への種まきを

蒲野 和敬さん

できるだけバラエティに富んだ体験を提供することはもちろんですが、過疎地などの地域の活性化にも少し目を向けていきたいと思っています。例えば、西尾市にある「鋳造の技術」を使って、親子でアクセサリーづくりをしてもらうプログラム。地域の産業を知っていただくことに加えて、西尾市の魅力を伝えて、実際にもう一度足を運んでもらったり、体験のあとに周辺を巡ってもらったりといったしかけも考えました。参加された方たちが、後日また西尾市を訪れ、今度はかき氷を食べに来てくださいました。
子どもはさまざまな体験を通して、たくさんのことを知り、吸収するパワーにあふれています。これからも、子どもたちの未来への種まきになる企画を提供していきたいです。

取材先

名鉄観光サービス株式会社 教育推進部 蒲野 和敬(がまの かずたか)さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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