2024.07.26

豊田市役所 環境部循環型社会推進課 加藤 凌次さんのSDGs

とよたタベスケ

2024.07.26

環境省の調べによると、日本では年間およそ523万トン(2021年6月時点)もの食品ロスが発生しているといわれています。そんな食品ロスを減らし、地域の住民をつなぐサービスにしたいと取り組んでいるのが「とよたタベスケ」。豊田市役所 環境部循環型社会推進課の加藤 凌次さんに詳しいお話をうかがいました。

「食べる」をつないで「助ける」サービス

「とよたタベスケ」は、消費期限が近いこと等を理由に短期間で売り切りたい商品を、豊田市内の飲食店などからWebサイトに出品してもらい、消費者(ユーザー)がお得に購入できるようにするマッチングサービスです。ユーザーは「とよたタベスケ」のサイトを見て、出品があるかどうかを確認。そこで買いたい商品があれば購入予約をして、直接店舗まで取りに行っていただく手順になっています。お店側は、売れ残った商品や規格外の野菜など、このままだと廃棄されてしまう商品を出品することができます。 全国組織の「タベスケ」というフードシェアリングサービスがあるんですが、豊田市も2023年の12月1日からそこに参加し、スタートさせました。

店舗と市民をつなぐシステムが魅力

「食品ロス削減」が一番の大きな目標です。環境部循環型社会推進課として、これまでは市民向けの啓発活動は多かったんですが、店側に対しての啓発が不足していると感じていました。「タベスケ」は、店側への食品ロス削減の啓発が市民に還元できる形で行える、とてもよいシステムだと感じています。
サービス開始から5か月。豊田市内の協力店は12店舗、ユーザー登録数は約2500人になりました。協力店は現在、市内の事業所に限っていますが、ユーザーは豊田市へ来ていただいた時に利用してもらうことも想定して、豊田市民に限ってはいません。

フードシェアが当たり前の日常に

加藤 凌次さん

賞味期限が切れた海外製のビールを「とよたタベスケ」を使って出品いただいたところ、すぐに売れて食品ロスにつながったという利用者の方の声がとどいたり、このサイトを通じてそれまで知らなかった店を知ったり、新たな地域の魅力発信にもつながっているのかなと感じています。
ユーザーの視点に立てば、常に出品がないとサイトを見なくなってしまうので、今後は協力店を増やし、PRもしていかないといけないと思っています。豊田市には大きな商店街がありません。その代わり、駅ビルなどが「まるごと」協力店になっていただければ、ランチタイムや帰り道にちょっと寄って…と、市民のみなさんが利用しやすくなります。将来的には、こうしたフードシェアが当たり前の日常になっていくのが理想ですね。

取材先

豊田市役所 環境部循環型社会推進課 加藤 凌次さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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