2024.08.20

株式会社ワイ・ヨット 商品開発部 富水流 貴司さんのSDGs

循環するフライパン

「Y PAN」(ワイパン)というフライパンが、注目を集めています。
「資源循環に参加できるフライパン」なんだそうですが、一体どんなシステムになっているんでしょうか。株式会社ワイ・ヨット 商品開発部 富水流 貴司(とみづる たかし)さんにお話をうかがいました。

不要になったフライパンをリサイクル

Y PANとタグ(右下)

Y PANを購入していただくと、商品にタグがついています。そのタグとともにご家庭で不要になったフライパンをお送りいただくと、弊社で回収後に協力会社に依頼し、鉄・アルミ・ガラスなど素材別に分解、分別して建築資材などに再利用をするというシステムになっています。フライパンの素材はまちまちですし、加工もされていますが、どんなフライパンでもOK。送料はもちろん、着払いでお送りいただいています(送付先はタグに記載)。
フライパンは、自治体によって「燃えるゴミ」「不燃ごみ」「資源ごみ」など分別が実にさまざまなんです。また大きさによっては「粗大ゴミ」になってしまうところもあり、処分に悩むお客様は多かったと思います。そうしたお客様の声を聞いたことが、このシステムを作り上げようと考えたきっかけでもありました。

Y PAN自体もSDGsを意識して開発

富水流 貴司さん

Y PANのメイン素材は、アルミを使っています。もともとアルミは他の金属に比べて比較的低い温度で溶けるので、加工しやすい上、リサイクルするときに必要なエネルギーが少なくて済む再生素材の優等生。「リサイクルの王様」とも呼ばれています。フライパンのハンドルは天然木を使い、パッケージも再生紙を使い、最小限のエコパッケージにすることで、環境への負担を減らしています。アルミなので、非常に軽いことも毎日使っていただく調理器具として魅力だと思います。発売してからおよそ1年半になりました。(2024年5月放送時点)

2024年度のソーシャルプロダクツ賞を受賞

「回収してくれてありがとう」や「こういったサービスをぜひ続けてください」など、フライパンをお送りいただいた方の中には、お手紙を一緒に添えてくださる方もいます。環境を意識する活動だからでしょうか、牛乳パックを使って梱包してくださったり、牛乳パックの裏に励ましのお手紙を書いてくださったり。リサイクルへの意識をお客様と一緒に共有できている実感があります。
また、こうした取り組みを評価いただき、ソーシャルプロダクツを通して持続可能な社会づくりに取り組んでいる企業・団体を表彰する賞など、さまざまな賞をいただきました。SDGsやエシカルという言葉を日常的に耳にするようになりましたが、毎日使うフライパンだからこそ、改めて考え直してみたいなという思いからスタートした商品です。キッチン商品の専門商社として、環境を考えた商品の開発や販売はもちろんですが、会社自体としてもSDGsのビジョンを掲げて、サステナブルな意識の浸透にも積極的に取り組み、お客様に発信していきたいです。

取材先

株式会社ワイ・ヨット 商品開発部 富水流 貴司さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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