2024.09.17

一般社団法人プロギングジャパン 代表理事 常田 英一朗さんのSDGs

プロギングって、何?

2024.09.17

「プロギング」って知ってますか?ジョギングをしながらごみ拾いをする、スウェーデン発祥の新しいフィットネスで、世界100か国以上で楽しまれているんだそうです。
みなさんがどんな風に楽しんでいるのか、一般社団法人プロギングジャパン 代表理事 常田(ときた) 英一朗さんに詳しいお話をうかがいました。

スウェーデン生まれの新しいフィットネス

「プロギング」というのは、スウェーデン語の「plocka upp(拾う)」と英語の「jogging(走る)」を合わせた造語です。もともと、スウェーデン人アスリートのエリック・アルストロム氏が記録(タイム)ではなくゴミ拾いに専念したランニングとして2016年に始め、瞬く間に世界にひろがりました。日本でも2019年ごろから、日本風にアップデートしながら広めています。
「みんなでゴミを拾って町をきれいにしよう」という環境活動は少し抑えめにして、休日に行うフィットネスやアクティビティといったニュアンスを強めに打ちだしています。どうしてそうしたかというと、日本人はまじめな方が多いので、「ゴミ拾い」と聞くと、そちらに一生懸命になってしまいがち(笑)。もともと、「ゴミ拾い」に興味がなかった方を巻き込みたいと考えているからです。

楽しいから一緒にやろうよ!

常田 英一朗さん

プロギングには、「ゴミをたくさん集めた人が勝ち」といったルールはありません。あえて言うなら「楽しんだもの勝ち!」でしょうか(笑)。町をきれいにしようとか、社会をよりよくしようとか、思わなくていいです!自分が走って拾って、「あ~なんだか気持ちよかったな~」と思うことが一番大事なんです。
私たちプロギングジャパンが行っているイベントでは、集まったみなさんを20名ずつくらいのグループにわけ、それぞれにスタッフが1名ついて一緒に町を回っていくというやり方をしています。全体の時間は大体2時間くらい。コースはあらかじめ設定しますが、イベントのコンセプトによってその都度変わります。例えば「みんなで観光をしよう」では、お店やお寺、神社といった観光地を紹介しながら巡っていきますし、ランナー向けであれば、「10キロ走ってプロギングしちゃおう!」という走りやすいコースを作ります。観光プロギングは頻繁に行っていて、名古屋市内の各区を毎月順に巡る「プロギングツアー名古屋」は好評をいただいています。

全国で90近い団体が活動中

全国で90近い団体が活動しています。お住まいの近くの団体やそこで行われるイベントをホームページやFacebookで探していただけます。参加者の年齢層は幅広く、4歳から上は80歳の方まで。参加していただくとわかるんですが、不思議な一体感があるのがウリ(笑)です。プロギングしていく中で、掛け声みたいなものもあるんです。「いや~。俺たち、いいことしたねえ~」とお互いほめあったり「やったね~」とハイタッチしたり。最後には、みんなでひとつの大きな輪っかになって「お疲れさまでした~~~!」と一斉にねぎらい合って終わります。ゴミ拾いのイベントというより、お祭りやフェスみたいなニュアンスで捉えてもらえたらうれしいです。参加者の6~7割が、ごみ拾いに興味がなかったけどなんとなく参加したという方で、そういう方が「楽しかった」「町にこんなにゴミがあるなんて気づかなかった」「気持ちよかった」と一緒にプロギングを楽しんで、いつの間にか町もきれいになることに一番の手ごたえを感じています。SDGsや環境と構えるのではなく、みなさんが楽しむためのフィットネスとして根付いていけたらいいなと思っています。

取材先

一般社団法人プロギングジャパン 代表理事 常田 英一朗さん

facebook

この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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