2024.10.01

下呂市役所 健康課長 加藤 冬城さん、健康課 クアオルト担当 熊﨑 里奈さんのSDGs

クアオルト健康ウォーキングで街づくり~下呂市~

2024.10.01

以前紹介した、ドイツ発祥の「クアオルト健康ウォーキング」。日本では、2008年の山形県上山市(かみのやまし)をスタートに、全国さまざまな市町村が、健康づくりのための施策として注目しているというお話をうかがいました。
今回は、昨年度から取り組みを開始した岐阜県下呂市をピックアップ。その反響などについて下呂市役所 健康課長 加藤冬城(ふゆき)さんと、クアオルト担当の熊﨑里奈さんにうかがいました。

※7月22日放送「クアオルト健康ウォーキング」の記事はこちら

2024年3月に「クアの道」がオープン

今年3月、日本クアオルト研究所から市内に2コース認定をうけ、4月から毎月「クアオルト健康ウォーキング」イベントを開催しています。下呂温泉病院の現在の理事長と病院長から紹介をうけたのがそもそものきっかけです。下呂には、クアオルト健康ウォーキングに非常に適した豊かな自然や温泉などの環境が整っていること、また下呂市の課題である、高血圧や脳血管疾患等の予防にもつながるのではないかと考えました。(下呂市の高齢化率40.8%は、岐阜県全体の30.7%に比べて高く、健康寿命を延ばし、医療費や介護費をいかに抑制するかも課題となっている)

日本クアオルト研究所と行政、市民と一緒にコースを設定

下呂温泉合掌村コース

コースはいずれも全長2.5キロ程度で、ひとつは下呂温泉合掌村コース。観光地でもある下呂温泉合掌村の敷地内とその周辺を歩くコースで、累積標高差は105メートル。温泉保養地としての下呂の歴史も感じられる場所です。
もうひとつの四美(しみ)の森コースは、累積標高差128メートルで、自然豊かな森の中を歩くコースになっています。非常になだらかで理想的な高低差であることと、土の上を歩くところが、選定の決め手になったと思います。
コースの設定は、まず地域振興担当の部署と市民によって組織したクアオルト協議会の委員から情報を収集。10コース以上の候補を選定し、すべてのコースをクアオルト研究所の方と一緒に歩き、その中から2コースに絞りました。コース開設にあたっては、コースを案内するガイドの養成(8名)も行いました。ガイドには上級救命講習なども必須です。

下呂市を健康長寿の街に

四美の森コース

クアオルトは「がんばらない、楽しい健康づくり」ということで、普段運動をしていない方でも気軽に参加できます。4月からスタートして、毎月楽しみに参加してくださっている市民の方も多く、好評をいただいています。私(クアオルト担当 熊崎さん)も毎回参加しています。普段なかなか運動する機会が少ないのですが、キツすぎずほどよい運動ができますし、参加者の方と楽しく交流ができるよい機会にもなっていると感じています。現在の参加者は下呂市の60代以上の方がほとんどです。下呂市は高血圧や脳血管疾患の方が県下でも多いのが課題になっています。減塩などの取り組みはすでに行っていますが、そちらと組み合わせて、クアオルト健康ウォーキングが下呂市民の健康づくりにつながっていければいいと考えています。

取材先

下呂市役所 健康課長 加藤 冬城さん、健康課 クアオルト担当 熊﨑 里奈さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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