2024.10.08

あいち子ども食堂ネットワーク 代表 忠平 守さんのSDGs

あいち子ども食堂ネットワーク

2024.10.08

「子ども食堂」とは、「子どもが一人でも安心して行ける、無料または低価格で食事ができる場所」のこと。現在、その数は全国で6000か所にのぼるそうです(「認定NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」の調査による2022年放送時点のデータ)。
愛知県での取り組みはどうなっているのでしょうか。あいち子ども食堂ネットワーク 代表の忠平 守(ただひら まもる)さんにお話をうかがいます。

スタイルさまざま。原点は「ウチでごはん食べてきゃ~」

子ども食堂は2012年、東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん」という八百屋さんが第一号。給食以外に満足な食事ができない子がいるという話を地域の小学校の先生から聞いて衝撃を受け、「子どもが一人で安心して外食できる場所」・「地域のみんなのホッとできる場所」を作る必要を感じ、名前を「子ども食堂」として始めたといわれています。
子ども食堂に決まった定義はありません。100か所あれば、そのスタイルは100通り。既存の食堂や喫茶店が定休日に開くものもあれば、民家を開放して食事を提供しているところ、地区の公民館の調理室を使って開いているところもあります。私が参加しているところは、昭和の香りがするアパートの一室を借り上げて活動しています。自分たちでできるスタイルで開設するのが子ども食堂の良さ。私が子どもの頃は、少し帰りが遅くなると近所の世話焼きのおばちゃんに「遅くなったのなら、うちでごはん食べてきゃ~」というお付き合いが当たり前にありました。原点はそんなところにあるのかなと思っています。

愛知県でも横のつながりを作る必要性

10年前は「子どもの貧困問題」解決の手段としての存在が大きかった子ども食堂ですが、ここ数年は、困窮世帯の子どもだけでなく、外国にルーツがあるご家族や高齢者の方、それから、ひとり親世帯の母親にここで子どもに食事をさせることでリフレッシュする時間を確保してもらったり、地域におけるさまざまな方たちの交流の場になったりと、受け入れる人も目的も広がっています。「子ども食堂」という看板だと、子どもだけ?と思われがちなので、「みんなの食堂」・「地域の食堂」など、名前も色々と考えられるようになってきています。
「あいち子ども食堂ネットワーク」は、もっと愛知県内での横のつながりを持ち、運営の悩みやノウハウを共有したいということで、2017年に設立し、現在125の団体が参加しています(2022年3月放送時点)。

子ども食堂をやりたい人へのバックアップにも

忠平 守さん

「あいち子ども食堂ネットワーク」では、企業や生産者の方たちから寄付いただいた米や野菜などを会員に紹介して分配し、利用してもらうといったことも行っています。
ホームページには、子ども食堂を利用したい人のために、目的や地域によって探せるよう「食堂マップ」を掲載しており、支援・協力をしたいという人や企業のためのコンテンツも整えています。実は、ホームページは、支援を申し出てくださった企業がリニューアルしてくれました。
また、子ども食堂をやってみたいという人には、「食堂マップ」で近くの子ども食堂を探して連絡をとり、実際に見学に行って相談してみることをおすすめします。小学生を集めるのか?就学前のお子さんを母子で集めるのか?ということだけでもやり方は変わってきますし、許可の取り方なども地域によってばらつきがあります。数か所見学をされることで、自分が目指す子ども食堂のイメージも固まるのではないでしょうか。

取材先

あいち子ども食堂ネットワーク 代表 忠平 守さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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