「ブックサンタ」という活動をご存じですか?さまざまな困難が原因で気軽に本に接することができない子どもたちに、書店で本を購入して贈るというチャリティープログラム。2017年からスタートして、協力する書店や参加する人たちが年々増えてきています。
活動を行っているNPO法人チャリティーサンタ 広報の勝野 多喜(かつの たき)さんに、詳しくお話をうかがいます。
書店で本を購入し「ブックサンタで」と伝えればOK
参加の仕方は簡単です。私たちと連携してくださっているパートナー書店で本を選び、レジで購入する際に「ブックサンタでお願いします」と書店に預けるだけでOKです。
購入いただいた本は、パートナー書店から私たちブックサンタに送られ、連携している全国の300を超える子供支援団体などのNPOを通じて、子どもたちに届けられます。
本を贈る対象年齢は0歳から18歳まで。冊数の制限はありませんが、マンガや雑誌、シリーズものなどは控えていただいております。基本的に1人に1冊贈るため「続きが読みたい」とならないよう、できれば1冊で完結するものが望ましいです。いただいた本は、選書した上でお贈りしています。参加してくださった方には参加証明のステッカーとお礼のお手紙をお渡ししています。
パートナー書店は全国に1868店舗(2024年放送時点)
「ブックサンタ」は、今年は9月22日からスタートし、12月25日まで寄付を受け付けています。今年度は47都道府県で1868店舗の書店が参加してくれています。2017年のスタート時のパートナーは58店舗でした。年々賛同してくださる書店が増えていてありがたいです。実は、愛知県内のパートナー書店は東京に次いで2番目に多く、147店舗。東海エリアの書店チェーンが積極的に推進してくださっています。SNSなどでの拡散やメディアでとりあげてもらったり、書店や作家さんなどが積極的に広報してくださったりと賛同者が徐々に増えてきました。これまでの累計寄付数は26万9333冊(2024年9月時点)。昨年度だけでも、12万8千冊以上ご寄付いただいています。
子どもたちの体験格差をなくしたい
「毎晩読んでと子供からせがまれます」「親子の時間が増えました」「うれしくてラッピングの紙まで大切にとってあります」「もらった本から将来の夢がつながりました」など、本が届いた子どもやご家庭からさまざまな声をいただいています。私たちは、もともと体験格差の解消を目指している団体です。子ども時代の特別な体験が、今後成長する中で子どもたちの心の支えやともしびになるような活動を届けたいと思っています。そこでブックサンタの他にも、誕生日にホールケーキを届ける「シェアケーキ」や「映画館での映画鑑賞」の支援などのプロジェクトを進めています。映画鑑賞は「一度映画館で映画を見てみたい」という子どもたちの声をきっかけに、この夏からスタートさせました。夏休みなどの長期の休みで、「絵日記に何も書くことがない」、「お友達との体験の違いで話の輪に入れず子どもがさみしい思いをする」などさまざまな悩みを抱えるご家庭の支援になればと考えています。こうしたさまざまな活動の運営にも資金が必要なので、応援いただけると大変ありがたいです。
※ブックサンタ2024は終了していますが、そのほかの支援や寄付、来年度のブックサンタに関しては、公式ホームページから検索できます。
NPO法人チャリティーサンタ 広報 勝野 多喜さん
この取り組みのSDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
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