2025.04.09

株式会社Nature Innovation Group 取締役CMO 黒須 健さんのSDGs

アイカサ~使い捨て傘をゼロに~

2025.04.09

「アイカサ」って知ってますか? 「使い捨て傘をゼロに」を目標にかかげた「傘のシェアリングサービス」。
急な雨でも、駅や町なかで傘を借りられて、雨が止んだら最寄りの傘スポットに返却できるというこのサービスは、2018年からスタートしています。
「アイカサ」を運営している株式会社Nature Innovation Group 取締役CMOの黒須 健さんに、アイカサを始めたきっかけや全国への広がりについてうかがいました。

使い捨てビニール傘の消費を減らしたい

僕自身が、よくいろんなところに傘を忘れるんです(笑) アイカサを始める2018年の少し前から、中国で自転車のシェアリングサービスが普及し始め、日本国内でも始まってきて、「これなら傘でもいけるんじゃないかな」と思ったのがそもそものきっかけです。調べてびっくりしたんですが、実は、日本はビニール傘の消費量が世界一なんです。僕自身もビニール傘を気軽に買って、壊れたからすぐ捨てて、という経験は多くありました。そんな状況を変えたいと思ったのも、立ち上げの大きな理由のひとつです。
アイカサはアプリで使うサービスです。あらかじめアプリをダウンロードしていただき、町なかにあるアイカサを利用できるスポットステーションで、機器に携帯をかざしていただく(QRコードを読み込む)と、ロックが開いて傘が取り出せるようになるという仕組みです。傘を借りる場所と返す場所は異なっていてもOK。雨が止んだらお近くで返していただければ大丈夫です。

設置場所は日本全国に1945か所

サービスは東京都内、渋谷からスタートしましたが、最も苦労したのが置き場所でした。最初は本当に断わられることが多かったんです。立ち上げメンバーが僕(当時23歳)を筆頭に平均年齢21歳と若かったということ、シェアリングサービス自体がまだ定着していなかったこともあって、「傘をシェアすること」をなかなかイメージしてもらえず、かなり苦労しましたが、若者ならではの情熱と、さまざまなメディアを通してPRすることで、少しずつ広まっていきました。
現在(2025年1月放送時点)、設置場所は日本全国に1945か所、これもひと月ごとにどんどん増えていっています。アプリも70万人ほどの方にダウンロードしていただいています。

さまざまな企業、自治体ともコラボ

黒須 健さん

愛知県では、2020年6月から名古屋鉄道とコラボして、名鉄沿線からスタートしています。こうした傘の設置場所はもちろんですが、傘の製造などにも企業から賛同をいただき、コラボしています。旭化成さんとは、廃棄するジップロックをリサイクルした傘をつくりました。他にもいろいろ企画が進行中で、今後は、東海、関西エリアでの設置場所を広げていきたいと考えています。
アイカサを始めた理由でもありますが、プロジェクトで掲げている一番大きな目標は、2030年に使い捨て傘をゼロにすること。その達成のために、いろいろな企業や自治体と連携しながら、アイカサを利用していただければと考えています。

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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