2025.05.27

近畿日本ツーリスト株式会社 事業推進本部 営業企画 ユニバーサルツーリズム推進担当 伴流 高志さんのSDGs

誰もが隔てなくハワイで海水浴を楽しめるツアー

2025.05.27

車いす利用者や医療的なケアが必要な方たちを対象にしたハワイでビーチを楽しむ旅行企画。「ドリームフェスティバル in ハワイ 2025」が今年6月に開催されます。誰もが隔てなくハワイで海水浴を楽しめるこのツアーの企画運営をしている、近畿日本ツーリスト株式会社 事業推進本部 営業企画 ユニバーサルツーリズム推進担当 伴流 高志さんに、ツアーの内容やツアーに込めた思いをうかがいました。

ドリームフェスティバル in ハワイ 2025

今年6月12日に羽田空港出発、ハワイでバリアフリービーチを楽しむ6日間の旅を実施します。対象のお客様は、車いすユーザー、要介護高齢者とそのご家族です。
日本とハワイの交流を行う「まつりインハワイ」という長年親しまれてきた弊社主催のイベントがありますが、そこで今回、初めて障がいのある方にも、ビーチでダイヤモンドヘッドを眺めながら、海水浴を楽しんでいただけるプログラムを提供します。「誰もが海水浴を楽しめる機会の提供」を通じ、海の環境への意識も高めていただこうと考えています。
現在、6月13日・中部国際空港 セントレア出発の5日間ツアーも計画しています。専門のサポートスタッフが現地で付き添い、安全に海水浴を楽しんでいただくためのサポートを行います。ビーチ用の車いすを数台準備したり、砂浜を移動するための専用シートをビーチに設置したりするなど、安心して砂浜や海にアクセスできる環境を提供します。人工呼吸器をお使いの方や在宅酸素療養患者、人工透析を必要とする方にも是非参加していただきたいと、航空会社やホテル、現地医療機関と連携しながら必要なサポートを整えています。

障がいや年齢で旅をあきらめないでほしい

わたしたちは、障がいがあるからとか、高齢者だからということで、外出や旅をあきらめてほしくないと考えています。いつまでも自分らしく人生を輝かせ続けてほしいという思いで、1997年から、大手旅行会社としては初めて、障がいのある方たちの旅行商品を取り扱う専門部署を設置して、パッケージツアーの企画実施をしています。また、宿泊施設、観光施設、交通機関などと連携しながら「旅をあきらめない」「夢を実現させたい」という旅を企画・運営してきました。今回は、「誰ひとり取り残さない社会の実現」に貢献するべく、より重度の障がいがある方もご参加いただけるよう計画いたしました。

旅を通して「誰一人取り残さない社会」の実現を

伴流 高志さん

1997年から、東京オリンピック・パラリンピック頃までは、国内のバリアフリー化が進んでいない地域が多く「物理的な課題を解決する」ことに価値を置いた(車いすユーザーや要介護高齢の方を対象にした)バリアフリー旅行を計画してきました。中でも四国88ヶ所霊場巡拝や、沖縄・八重山諸島巡りなどは特に人気でした。また、人工透析患者の皆さんを対象にした海外旅行商品のご案内も30年以上行っています。最近は、異業種の企業の皆さまと連携し、当事者の皆さんの課題を解決するバリアフリー旅行商品の企画実施に注力しています。例えば、人工肛門や人工膀胱保有者(オストメイト)の皆さんを対象に、ストーマ装具メーカーと連携して、温泉ツアーを実施しています。当事者の方もそのご家族も、旅での経験がきっかけで自信をつけられたり、表情も明るくなり、日常生活に戻ってからも新しいチャレンジをしようという前向きな気持ちになったというお話をうかがうと、やりがいを感じます。これからも「誰一人取り残さない社会の実現」を、旅を通して貢献したいと考えています。

※本記事は2025年2月17日の放送内容です。
 ドリームフェスティバル in ハワイ 2025の受付はすでに終了しております。

取材先

近畿日本ツーリスト株式会社 事業推進本部 営業企画 ユニバーサルツーリズム推進担当 伴流 高志さん

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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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