2025.06.26

「そよかぜ」代表 堀 沙弥さんのSDGs

名古屋初『体調不良児対応型』託児所

2025.06.26

今年(2025年)の1月、「そよかぜ」という名前の託児所が名古屋市中区千代田にオープンしました。
名古屋で初めての「体調不良児対応型」ということですが、どんな特徴があるのでしょうか。「そよかぜ」代表の堀 沙弥(さや)さんにスタジオにお越しいただき、お話をうかがいました。

「いざ」というときに頼れる場所に

一般的な託児所や保育園は、熱が出たり感染症の疑いがあったりすると預けるのが難しいところがほとんどだと思います。しかし、どうしても休めない予定がある日や頼れる人がいなくて困る時はありますよね。
「そよかぜ」は、そんな「いざ」という時に頼れる場所として、看護の視点を取り入れながら、安全にお子さんをお預かりできる託児所です。お子さんの「かかりつけ医」や医療機関と連携しながら、安心して預けられる環境を整えています。私自身が看護師と保育士、保健師、養護教諭の資格を持っていて、常駐しながらお子さんのケアを担当しています。さらにサポートスタッフが4人。それぞれ保育士や看護師、民間の救急救命士の資格などを持っています。
預かるお子さんの状態にもよりますが、定員は3名~最大5名。生後3か月の首がすわった赤ちゃんから小学校低学年ごろまでのお子さんをお預かりしています。

あのころの「私自身」を助けたい

堀 沙弥さん

「そよかぜ」は、私自身の子育ての経験から生まれた託児所です。転勤族として各地を転々と移り住みながら子育てする中、「頼れる人がいない心細さ」や「コロナ禍での社会との断絶感や孤独」を痛感していました。今は名古屋市に落ち着き、周りの人に支えられながら楽しく子育てしていますが、あのころの私のような人がきっとたくさんいるはず。「ちょっと助けて」、「ただ話を聞いてほしい」という時に気軽に頼れる人や場所があればいいとずっと思ってきました。とはいえ、託児所をオープンするまでにはかなり悩みました。どこかに勤めたほうが安定するのに…と。でも、私の根本に「困っている誰かを助けたい」という思いがあり、突き詰めれば「あの時の自分を助けたい」という思いにつながっているんじゃないかなと思います。

選択肢を増やしてゆたかに子育てをしてほしい

「病児保育」というものもありますが、名古屋市の利用率は3割ほど。預けるまでのハードルが高かったり、予約が難しかったりするんです。また、「子どもが体調不良のときはすべてをあきらめて…」という風潮があるのも確か。それはもちろん間違いじゃないとは思いますが、「そよかぜ」に預けることもできるし、仕事を休むこともできる。その「選択肢を増やすこと」に意味があるんじゃないかなと思っています。
まだオープンして間もないですが、「こういう場所を待ってました」とおっしゃって、リピートしてくださる方もすでにいます。また、常日頃からほっとできる場所を求めている親御さんが、予想以上に多いことにも驚いています。「体調不良」っていうのは、お子さんだけじゃなく、お母さんの体調不良も含まれているんです。自分自身の体調が悪くて子どもをみている余裕がないときにも、ぜひ利用していただきたいです。
これからは託児の合間に施設を開放して定期的にイベントを開催し、自由に遊べる場所を提供していきたいです。そうして地域の人たちとの交流を深めていけたらいいなと思っています。

取材先

「そよかぜ」代表 堀 沙弥さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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