2025.09.24

島村楽器株式会社 営業推進部広報課 古関 薫子さんのSDGs

楽器のアップサイクル 第二弾

壊れたり古くなって使わなくなった楽器を新たに照明やテーブルなどに生まれ変わらせる、島村楽器の「楽器アップサイクルプロジェクト」。トランペットが照明器具になったり、サックスがなんとテーブルになったり……と素敵なアップサイクルを以前番組でもご紹介しましたが、さらに新たな商品が開発されたそうなんです。
島村楽器株式会社の営業推進部広報課 古関 薫子(こせき かおるこ)さんに、役目を終えた楽器がどんなものに生まれ変わったのか、お話をうかがいました。

※2024年5月20日の放送でも「楽器のアップサイクル」の取り組みを紹介しています。

楽器のアップサイクルプロジェクトとは

古関 薫子さん

「楽器アップサイクルプロジェクト」は、2021年12月からスタートした取り組みで、近隣の小・中・高等学校から廃棄の依頼をうけて回収した楽器や、島村楽器の音楽教室の備品で音が出なくなってしまった楽器たちに、もう一度命を吹き込んで新たな形(インテリア家具や雑貨など)に生まれ変わらせ、活躍の機会を与える取り組みです。
商品化したそれらを販売し、売り上げの販売経費を除いた利益の全額を楽器購入資金にあて、楽器演奏の機会を得にくい子どもたちに寄贈することを目的としています。
販売当初から多くの方々に好評をいただいています。さまざまなメディアに取り上げていただいたこともあり、第一弾は想定の3倍ほどの売り上げになりました。楽器の好きな方やSDGsに関心の高い方々はもちろんですが、楽器の演奏経験はないけれども楽器へのあこがれがあったという方のご購入もあるようです。

ギターやベースの廃棄弦、ピアノの鍵盤が生まれ変わる

(上)壁掛け時計 (下)ミラー

前回は、トランペットを照明器具にしたり、サックスをテーブルにしたりというものでしたが、今回は新たに3種類の新製品が仲間入りしました。ギターの弦を使用した「壁掛け時計」と、ベースの弦を使用した「ミラー」、ピアノの鍵盤を使用した「フォトフレーム」です。今回は、宮崎県のデザイン会社「株式会社モリミキ」さんとの共同プロジェクトになっています。
ラウンド型の壁掛け時計は、ギターの弦を束ねて並べたときの美しさから着想を得てデザインされました。ギターの弦の美しさが際立つように、あえて文字盤には数字などを施さずシンプルな仕上がりになっています。すべて島村楽器の店舗で弦の交換時に発生した廃棄弦を使っています。他に、ベース弦ミラーという、ベースの廃棄弦を使用したラウンド型の鏡もあります。鏡としての使用はもちろん、インテリアの一部としても楽しんでいただけると思います。

サスティナブルな取り組みがより日常になるように

フォトフレームはピアノの鍵盤を風車にみたてたデザインです。こちらは学校などで長年使われたピアノの鍵盤部分を交換した際に出た、使い古しの鍵盤を使っています。白鍵と黒鍵の両方を使ったもの、白鍵のみのものと2タイプのデザインがあります。机やテーブルの上に飾るのはもちろん、壁掛けとしても使っていただけるようになっています。また、単体でも、いくつか組み合わせていただいても…と多彩な楽しみ方ができると思います。
今回のアップサイクルでは、より生活のそばにあるもの、生活の空間になじみやすいものにすることをこだわりました。時計や鏡、フォトフレームなどは毎日の暮らしの中で自然と目に触れるアイテムです。こういったものをアップサイクル製品にすることで、サスティナブルな取り組みが日常の一部になって、より多くの人の生活に溶け込むことを目指しています。

取材先
facebook

この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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