2026.03.24

mizuiro株式会社 代表 木村 尚子さんのSDGs

もったいないをクレヨンに

2026.03.24

食べられるのに規格外で廃棄される野菜や花。そんな未利用の資源が、やさしい色合いのクレヨンに生まれ変わっています。今回は、そんなアップサイクル製品を開発しているmizuiro株式会社 代表の木村 尚子(なおこ)さんにお話をうかがいます。

原料の野菜をそのまま粉末にして作ったクレヨン

原料は、野菜を粉末にしてそのまま配合しています。例えばキャベツ。収穫時に外葉を剥いて出荷されますが、その未利用の外葉の部分を細かいパウダーにして、お米の油に配合して作っています。ですので、野菜の世界観をそのまま表現したいと思い、単なる「緑色」ではなく「キャベツ色」「ねぎ色」「ほうれん草色」といった色の名前をつけています。
基本的にさらさらと描けますが、時々、野菜の粉末のざらざらとした質感も味わえます。香りも作っているときはすごく香るんですが(特にネギが)、時間とともにだんだん薄れてはいきます。でも、強く描くと香りがもどったりして、独特の味わいがあるクレヨンです。
普通のクレヨンは主原料が石油系由来のワックスであることが多いんですが、おやさいクレヨンでは、米ぬかを絞った米油が主原料。そこに粉砕した野菜のパウダーを配合し、捕色として食用の色素と同成分の顔料を入れ、それらを混ぜ合わせて冷やし固めてつくります。万が一口にいれても安心な材料だけでつくられています。

おやさいクレヨンの誕生の背景

木村 尚子さん

開発のきっかけは、私は青森県出身なんですが、ずっと雪に覆われている期間が長くて、真っ白な世界に色鮮やかな「ねぶた祭」のような色彩が欲しいと考えたことと、地元の魅力を伝えられるものが何かないかなと考えたとき「特産品である野菜で画を描いて、一緒に母子で使えるものがあったら楽しいな」と思ったことです。
野菜の色をそのままを出したいと思っても、なかなか色の出ない野菜もあって、そこは苦労しました。水分が多いすいかやきゅうりなどの野菜、糖度の高い果物などはクレヨンには向いていなかったんです。
開発は今から15年ほど前で、全国のクレヨン工場を探しました。YouTubeを見て連絡したのが、名古屋の老舗クレヨン工場である東一文具工業所さん。「今までにない新しいクレヨンをつくりたい」と思っていらしたこともあり、思いが一致しました。オートメーションではなく、半手動成型といって、職人さんがひとつひとつ確認しながら、お料理をするように工夫をしながら作り上げてくれています。梱包は、就労支援施設にお願いしていて、そこで働くみなさんがひとつひとつ磨いて、パッケージに詰めてくださっています。

未利用の花からもクレヨンが誕生

市場に出回らない規格外のお花などを活用して、おはなのクレヨンも作っています。コンセプトは「枯れないお花」です。バラやマリーゴールド、クローバーなどを使って、ピンクや黄色だけでなく緑や青いお花などカラーバリエーションにこだわった5色のクレヨンです。藍染の藍やバタフライピーなど青い花からなんとか青い色を出したいと頑張りました。おやさいクレヨンと違って香りは残念ながらそんなにしません(笑)。ネットのショッピングモールなどで「おやさいクレヨン」「おはなのクレヨン」で検索していただければ、ご購入いただけます。
今後は、全国47都道府県の野菜や果物、お花などで、それぞれの地域のクレヨンをつくれたらいいなあ…と考えています。「日本の色」が生まれるんじゃないかな。クレヨンを通して、遊びながら食育や地域の理解を深められたらいいなと思っています。

取材先

mizuiro株式会社 代表 木村 尚子さん

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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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