地上30,000mの成層圏で、
美しい地球が浮かびあがる瞬間の
プロジェクションマッピング
事前エントリーの中から100人分の自撮り画像を搭載したスペースバルーンが、成層圏を目指した。
このプロジェクトは、太陽が昇った瞬間の地球を背景に、100人の自撮り写真を地上30,000mの成層圏でプロジェクションマッピングするという、非常に難易度の高い挑戦である。
太陽が地球から昇る瞬間は、ほんの数分。
その瞬間を狙うために、打ち上げは深夜のオペレーションとなる。
8月中旬以降、数回のバルーン打ち上げを行うも、この挑戦は予想以上に困難を極めた。
2015年9月20日最終日。成功を確実なものにするために、メンバーの出した答えは、スペースバルーン2基の連続打ち上げだった。これによって、成層圏でプロジェクションマッピングする時間が長くなる。
この日の天候は晴れ。風もほとんどない穏やかな空。これまでの打ち上げチャレンジの中でも、もっとも良いコンディションだ。
午前4時41分、高度30,000mを目指した一発目の打ち上げ。ほぼ予定時刻どおりのバルーン放球。
続く2つめのバルーンは、5,000m高度を高く設定し、高度35,000mを目指す。午前4時55分、最後のバルーンが夜空に向かって飛び立った。
結果は、見事な美しい地球が、みんなの自撮り写真とともに映像に記録された。
成層圏35,000mでの自撮り写真のプロジェクションマッピングは、間違いなく世界初の試みだ。
プロジェクト監修
佐原 理
徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部 准教授