Respect your honesty.
グローバル憲章の成り立ち
ブラザーは日本で誕生し、1954年から海外にも展開しています。1980年代以降、海外工場の設立などのグローバル展開に伴いニーズや価値観が多様化する中、グループ内で目的・精神を共有する必要性が叫ばれていました。そこで1999年に制定したのが「ブラザーグループ グローバル憲章」です。創業から大事にしてきたブラザーの精神を明文化した「あらゆる場面でお客様を第一に考え、モノ創りを通して優れた価値を創造し、迅速に提供することを使命とする」という文章から始まる「基本方針」と、「行動規範」で構成されます。創業100年を迎えた2008年、より親しみやすい内容に改定し、お客様、従業員、ビジネスパートナー、株主、地域社会、環境の6つのステークホルダーに対しての考えを表しています。
従業員へ公平な機会を
グローバル憲章の中で、大事なステークホルダーの一つ「従業員」に対しては、多様性を重視すること、能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会を提供すること、努力と成果に対して公正な評価と正当な報酬で応えることを定めています。
共有活動
2008年の改定当初、グループ内でグローバル憲章の認知が広がらないという問題を抱えていました。世界各国で働く全従業員が、認知するだけにとどまらず、真に理解するにはどうすればよいか。その方法を考え、本社から各拠点へのトップダウンによる一方的な情報発信を避け、従業員間での「共有」を選択します。拠点ごとに従業員の中から推進リーダーを任命。単に憲章の内容を覚えるのではなく、一人ひとりが自分にとっての意味を再解釈し、大切なことを考え、実践につなげる活動を行いました。その結果、グローバル憲章は急速に広がり、内容も広い共感を得ることができました。当初は日本語・英語といくつかの言語しかありませんでしたが、各地で積極的に翻訳され、29言語にまで拡大しました。現在では560人もの従業員が、ブラザーグループ4万人の共有活動の推進リーダーとして活躍しています。
拠点を越えてグローバルに展開
グローバル憲章を理解し実践する取り組みはさらに進み、拠点どうしで活動事例を共有し合う動きも始まります。工場や開発、営業など多数の拠点がある中国では、自発的に組織を横断した横串会議が行われました。大規模工場のあるベトナム・フィリピン間でも横串会議が行われ、各社内の取り組みから、組織横断的かつグローバルな共有活動へと進化しました。
共有による変化と成果
グローバル憲章が共有されたことで、個々の能力を発揮できる職場環境と、チャレンジングな仕事の機会の提供が徹底。お客様をはじめとするステークホルダーからの信頼が積み重なり、従業員の意識に変化が表れてきました。グループ全従業員を対象とした「グローバル憲章共有度調査」では、従業員の年齢、性別、国籍などに関わりなく、働きがいや誇りなどの項目のポイントが上がってきました。2020年には、米国フォーブス社が市場調査企業スタティスタと共同で毎年作成している「世界最高の雇用主」ランキングにおいて、ブラザーは全世界から選出された優れた雇用主750社の中の130位に輝きました。
SDGs目標8「働きがいも経済成長も」には、持続可能な経済成長と働きがいのある人間らしい雇用を目指すなかで、“働きがいのある人間らしい仕事を達成する”ターゲット(8.5)があります。ブラザーグループはグローバル憲章の共有活動によって、能力を発揮できる職場環境とチャレンジングな仕事への機会の提供をグループ内に根付かせることで、全従業員の働きがいのさらなる向上を推進します。
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