

ブラザーは2008年に、岐阜県および郡上市と、郡上市内のスキー場跡地など計3カ所を「ブラザーの森 郡上」とする協定を締結して以来17年間にわたり、毎年春と秋にブラザー従業員とその家族が参加し、森林の復元に取り組んできました。2023年には環境省から「自然共生サイト」に認定され、生態系保全への取り組みが高く評価されました。 また、「木を植える 」ことを中心とした活動から森林の生態系回復を目指すことへ進化したことに伴い、今回から活動名を「植樹・保全ツアー」と改めました。
2025年10月18日、第31回目となる植樹・保全ツアーを開催し、ブラザー従業員とその家族の計86人が参加しました。秋の森の中で、「植樹」「調査」「保育」「自然観察」の4つのコースに分かれ、さまざまな活動を行いました。
「植樹コース」では、郡上市の皆さんとともに、カツラ、ヤマハンノキを計50本植樹。「調査コース」では、過去に植樹した苗木の生育状況を計測し、苗木が根付き順調に育っている様子を確認しました。

駆除されたイタチハギ
一方、「ブラザーの森 郡上」の一部のエリアでは、重点対策外来種であるイタチハギが繁殖し、在来種の生育を妨げるなど環境への影響が深刻化しています。こうした状況を受け、「保育コース」では新たな取り組みとしてイタチハギの駆除作業を実施しました 。
まず初めに、根を引き抜きやすくするため、参加者たちはスコップや鍬を使って土を掘り起こしました。イタチハギの根は地中に広く張り巡らされているため、土を取り除く作業は大変な労力を要しました。
ある程度土を取り除いた後は、イタチハギを引き抜く作業に移ります。根元に近い茎を持って引き抜くのですが、この作業は大人でも力を入れて何度も引っ張らないと抜けないほど、かなりの力が必要です。特に子どもたちは一人ではなかなか抜けず、参加者同士が協力し合い、工夫をしながら、根がちぎれないよう慎重に引き抜いていました。

親子で土を掘り起こす様子

根を引っ張る様子

2mの根を掘り起こした1位の参加者
活動の最後には、引き抜いた根の長さを測定し、最も長い根を引き抜いた参加者を表彰しました。
イタチハギを駆除した後の土壌は、一時的に裸地となり、新しい雑草が生えやすい環境になります。そこで、「ブラザーの森 郡上」本来の在来種が根付くことで森林の復元につなげることを目的に、「自然観察コース」では在来種の種子を採取する活動を行いました。




参加者は専門家の指導のもと、「ブラザーの森 郡上」に生息する植物の特徴や役割について説明を受けながら、在来種の種子を丁寧に採取し、その特徴も観察しました。今後、採取した種子を苗として育て、森の中に植栽し、地域固有の生態系の維持と回復につなげていく計画です。
採取した野草はこちらです。(一例)

オトコエシ

センボヤリ

チカラシバ
そのほか、観察ツアーで見つけた草花をご紹介します。

ツリガネニンジン

センブリ
今後も「ブラザーの森 郡上」では、生態系保全活動を推進していくとともに地域社会とのコミュニケーションを大切にした活動を続けていきます。
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