2005年に開催された「愛・地球博」で、会場となった里山「海上(かいしょ)の森」。海上の森を中心にインタープリター(自然観察員)が森を案内し、森の楽しみ方を伝え、万博としては初めての自然体験型のパビリオンとしても注目を集めました。
万博終了後、このインタープリターを中心に結成されたのが「チームばんどり」。彼らは今も、海上の森などの自然の楽しさや心地よさを感じてもらい、心の癒しやはぐくみの場(サードプレイス)につながればと、活動しています。
先週にひきつづき、NPOチームばんどりの房村 由里奈さんにスタジオにお越しいただき、お話をうかがいました。
※Part1はこちらから
「森のようちえん」パート1
「森のようちえん」で育った子どもたちの成長
チームばんどりは万博終了後も、そのメインテーマだった「自然の叡智」を継承していく役割を今も担っています。さまざまな自然の中で思いっきり遊びながら、多様な生き物がいることを知ったり、触れたりすることで、自然と生きるパワーにつながっていると感じています。中でも「森のようちえん・むささびっ子の森くらぶ」は、年少から年長にあたる年齢の子とその保護者を対象に、森や川などさまざまな自然の中で思いっきり遊ぶことをメインにしています。
万博から今年で20年。チームばんどりの活動も20年経って、「森のようちえん」に参加した子どもたちも成長しました。卒業した子の中でも小学校の部や森の整備の活動などに参加してくれることがすごく多いです。また高学年や中学生になって「森のようちえん」のサポーターとして活動してくれることも。初めて参加した時は緊張していた子どもが、どんどん生き生きと成長する姿を見せてくれるのは、うれしい限りです。
子どもたちの自由な発想に毎回驚き
今後の予定ですが、8月31日には「川のぼうけん」と題して、犬山市の野外センターで川を冒険してカニや魚など水辺にすむ生き物をさがします。9月28日は、「小さい秋みっけ」と題して海上の森センターの森で楽しく遊び、自然の中で見つけたものを使ってオリジナルの作品を作ります。これまでにも、剥がれた木の皮でカブトムシをつくったり、朴の実でトカゲをつくったりと、子どもたちの自由な発想に毎回感動させられています。
チームばんどりのホームページのほか、なごや環境大学のホームページや冊子にイベント情報や申し込み方法が記載されています。専門のスタッフもおりますし、初めて森に入る、川に入るというお子さんでも、その子にあわせてサポートしますので、どんな方でもウエルカムです。
幼少期の自然体験が心の支えにつながれば
参加している子どもたちからは、さまざまな感想が聞かれます。小学1年生で乳幼児の頃から参加している女の子は「生き物にいっぱい触れてうれしい」と話してくれました。また、「森のようちえん」のサポーターとしても参加している小学4年生の女の子は「自分が知った生き物や動物のことを小さい子に教えたり、一緒に遊んだりするのが楽しい」と話してくれました。 私自身も小さいころから自然と触れ合う原体験を通して、自然の楽しさや心地よさを知りました。多感な時期に行き詰まることもあったんですが、森での景色やおもしろい生き物などにとても癒された経験が、今でも心を支える宝物となっています。それが今の活動へとつながっているという経緯もあります。「チームばんどり」の活動も小さな小さな入口ではありますが、参加者の方の幼少期の自然体験が心の支えにつながったり、自然を大切にしたいという気持ちや、SDGsにつながるきっかけになればと感じています。
番組で紹介したイベントは終了していますが、今後多くのプログラムが予定されています。以下のサイトを参照ください。
◆https://sites.google.com/view/teambandori ※外部のサイトへ移動します
NPOチームばんどり ホームページ
◆https://www.n-kd.jp/event/detail?t=2025s&c=B-57 ※外部のサイトへ移動します
なごや環境大学 ホームページ
NPOチームばんどり 房村 由里奈さん
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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
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