「ブラザーの森 郡上」が認定された“自然共生サイト”とは?

森を
育てる

人と
暮らす

多様な
生き物

人の手で支える
“自然共生サイト”

ブラザーは「よりよい地球環境を、あなたとともに。」をグループの統一的なメッセージとして、すべての事業領域における環境負荷低減と、世界各地での環境・生物多様性保全の活動に取り組んでいます。その活動の一環である「ブラザーの森 郡上」は、2023年10月、環境省より「自然共生サイト」の認定を受けました。「自然共生サイト」とは、生物多様性の価値があり、民間企業や地域による取り組みや営みによってその保全が図られ、人と自然が共生している区域です。

覚えておきたい
3つのワード

保護地域

Protected Area

国などが法令によって規制をかけ保全している区域です。
国立公園や国定公園、鳥獣保護区などがありますが、環境や生態系をそのまま保全するため法令によって開発が厳しく制限されており、調査や観光などで一時的に滞在する以外は、私たちの生活とは切り離されています。

OECM

Other Effective area
based Conservation Measures

保護地域(Protected Area)以外 (Other)で、地域の人々の生業や民間の取り組みによって自然が守られている地域です。
里地里山などの集落や、都市内の緑地、公園などが含まれますが、法令ではなく、地域や企業など人の手で環境が守られており、私たちの生活とも密接に関わっています。

自然共生サイト

国による規制を主体とせず、民間企業や地域の人々(地方自治体や地域NPO)などが単独または協力して生物多様性を保全している区域です。
環境省による日本独自の制度で、保護地域かOECMかを問わず、国立公園から里地里山などの集落、企業の森なども対象になります。ここから保護地域を除いたものが、OECMとして国際データベースに登録されます。

「30 by 30」目標に
貢献

「30 by 30(サーティー・バイ・サーティー)」とは、生物多様性の損失を食い止め回復させるため、2030年までに陸と海のそれぞれ30%以上を生態系として保全する目標です。2022年12月に新たな生物多様性に関する世界目標として生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)で採択された「昆明・モントリオール生物多様性枠組」で2030年ターゲットの一つとして掲げられました。

2021年時点では、日本で生態系が保全されている地域(保護地域合計)は陸域約20%、海域約13%となっています。海に囲まれた島国でありながら、陸地の約7割を山林が占める山国でもある日本では、古来から自然とふれ合い、共生する文化が育まれてきました。日本においては「自然共生サイト」の拡大を通じて、民間や地域の人々の手による保全地域を増やすことが目標の達成に効果的と考えられています。

環境省は、30by30目標の達成に向け、有志連合による「生物多様性のための30by30アライアンス」を2022年4月に発足しました。ブラザーも2023年10月よりこのアライアンスに参加しています。今後も生物多様性保全に向けた取り組みを積極的に展開し、30by30目標の達成に貢献していきます。

ブラザーは、「ブラザーグループ環境ビジョン2050」の中で、生物多様性保全を重要課題の一つとしており、「ブラザーの森 郡上」は、その取り組みの象徴的な拠点となっています。

これからも産(ブラザー従業員とその家族)・官(岐阜県、郡上市)・学(名古屋大学)と地域の方々(郡上森林組合等)の協力で行ってきた保全活動を継続していきます。また間伐材を将来着工予定の新社屋の一部に内装材として活用するなど、活動の幅を広げていくことを考えています。