2022.12.19

株式会社アークライト制作部 小池 淳晧さんのSDGs

ゴミの分別を学べるカードゲーム

  • #灰は何ゴミ…?
  • #楽しく学ぶゴミ分別

ごみを出すとき「これって、燃えるごみ?それともリサイクル?」と悩むことってありませんか?日本国内でも地域によって分別の仕方は違うし、国が変わればなおの事。
そんなゴミの分別を遊びながら学べるカードゲーム「poi(ポイ)」が、今年(2022年)1月に発売になりました。ゲームを開発した株式会社アークライト 制作部 小池淳晧(あつひろ)さんにお話をうかがいました。

楽しみながらゴミを分別

子どもから大人まで、ゴミ分別を意識できるようなカードゲームをつくれないかというのは、イラストレーターの326(ミツル)さんからのアイディアです。カードのイラストも326(ミツル)さんに手掛けてもらいました。

ゴミのカードには、東京の新宿区、中国の北京、アメリカのニューヨーク、ドイツのベルリン、世界の4都市の分別が描いてあります。分別するゴミのカードは、80種類。

例えば、「ヘルメット」を東京新宿区で捨てると、どういう分別になるのか? 金属ゴミ?ガラスゴミ?粗大ゴミ?それとも資源ゴミ?燃えるゴミ?リサイクル…? みんなで相談して、決めたゴミ箱に入れます。そしてカードの裏をめくって正解を見てみると……。新宿区ではヘルメットは「粗大ゴミ」だということがわかります。日本では、30センチ以上のものは「粗大ゴミ」に分類されていること、ヘルメットはさまざまな素材で作られていることから、資源ごみのように一括で処理するのが難しいからなんだそうです。こういう豆知識もカードの裏に書かれていますので、正解を見ながらみんなでワイワイ話し合うこともできるようになっています。これをさまざまなゴミで繰り返していって、10回成功できたらクリアです。ただし、2回間違えたらゲームオーバー。地球の未来を守るために頑張らないといけないという設定です。

ゴミの分別は捨てる「物」を考えることでもある

ゴミのカードの候補は最初200以上ありました。その中で、先ほどのヘルメットのように、お子さんの成長過程で買い替えることが多いけれど、考えてみれば捨て方ってよくわからない、といった日常生活に直結するものをまずはセレクトしました。実際に調べていく中で、驚きや気づきがたくさんありました。
例えば「灰」。キャンプや家でバーベキューをやった時に出ますが、外に撒くわけにもいかないですよね。日本では「燃えるゴミ」に捨てるのが正解。すでに燃えているのに?と思うんですが、家庭の火力ではしっかり燃えきっていないから、焼却場の火力で処理しなくてはいけないんだそうです。実際に新宿区に取材をして理由などをお聴きしたんですが、ボクたちもゲームをつくりながら、その「物」が何でできているのか?を考えながら分別することの大切さを学びました。

ゴミを通してさまざまな国の文化を知る

分別の方法が、国によって違っているのも面白いです。先ほどのヘルメットは、中国ではリサイクル、アメリカではプラスチックと「燃やして溶かしてリサイクルできる」という考え方。ドイツは家庭ゴミなので、粗大ごみにする日本に近い考え方なんだと思いますね。そもそも今回の4都市では、「燃えるゴミ」という分類があるのは東京の新宿区だけ。他の国は「一般ゴミ」や「その他のゴミ」という分類です。

また、「その国らしいゴミ」というのもあります。北京だと「小籠包のせいろ」アメリカだとクリスマスに使った「ツリー」ドイツだと「木製のそり」。日本じゃめったに出ないゴミもその国にとってはポピュラーなんです。ゴミの分別を通して、それぞれの国の文化や考え方を知るきっかけになるのも楽しいと思います。

今回は4か国4都市ですが、日本国内でも都市によって分別は異なりますし、他の国、例えばブラジルや韓国、ヨーロッパの国々の分別などもプラスしてバージョンアップしていくことも考えています。ぜひ、家族や仲間同士で楽しんでもらいたいですね。

取材先

株式会社アークライト制作部 小池 淳晧さん

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