2024.01.26

サンデーフォークプロモーション代表取締役 伊神 悟さんのSDGs

豊根村いただきファーム

2024.01.26

愛知県豊根村で、2022年から村の休耕田を利用した田んぼのオーナー制度がスタートしています。このプロジェクトをたちあげたのは、名古屋市内に本社をもつ音楽イベントなどを企画・運営するプロダクション。なぜ、音楽イベント会社が米作りを始めたのか?
サンデーフォークプロモーション代表取締役の伊神 悟さんにお話をうかがいました。

豊根村いただきファームとは

豊根村は、名古屋市から車でおよそ2時間半。愛知県で1番人口の少ない(2023年4月時点926人)自治体です。土地のほとんどが森林と川と田畑。自然豊かな村です。
単に田んぼや畑を借りるというのではなく、お客さんや村の人たちみんなと一緒に楽しみながら農業体験ができないかなと考えました。まずは「お米をつくろう編」からスタートさせていますが、お米を「いただきます」と、豊根村が愛知県で一番高いところにある村である「頂(いただき)」をかけて「いただきファーム」と名付けました。「お米をつくろう編」では、年に4回(5月田植え・6月草取り・9月稲刈り・11月収穫祭)村にお邪魔して、村のみなさんと一緒に作業をしています。
昨年は、30組、今年はその倍の60組の参加がありました。収穫祭では、お米の贈呈式を行っています。

米作りとコンサートは似ている気がします

農業の「種を植えて育てて収穫する」というプロセスって、実はコンサートをやる流れに近いんですよ。公演のためにゼロから準備して音響照明を組み立てて、アーティストを迎えて、お客さんをお迎えして、楽しい時間が流れて、そのあとはまた片付けてまた何もない場所に戻すという。そんな僕たちの仕事と何かリンクできることをしてみたいと周囲に相談していたとき、田んぼをオーナー制にして区画を販売しているという豊根村の関係者の方と出会ったんです。実際に僕も米作りを体験して感激。このプロジェクトを立ち上げることになりました。
家族連れの方はもちろん、地元愛知大学の学生さんたちも参加してくれています。「はだしで田んぼに入って感動した」「お米をつくる農家の苦労がよくわかった」という感想の他にも、「愛知県の中に、こんな素敵な村があったんだ」と地元を見直してくれる意見もあってうれしいですね。

人気ミュージシャンも積極的に参加

伊神 悟さん

昨年(2022年)、ミュージシャンのChage(チャゲ)さんが、この企画をどこから聴きつけたのか(笑)「オレも田植え、行っていいか?」って、毎回、東京からかけつけてくださって。「自分で収穫したお米がおいしかった~!」と今年は、ファンの方も一緒に参加されています。(限定募集で70名ほどが参加)みなさん、SNSで豊根村の魅力を発信してくれてありがたいです。昨年の収穫祭では、Chage(チャゲ)さんがボランティアで歌を披露してくださり、村の人たちともすごくもりあがりました。いつか「里山音楽祭」みたいなこともできたら理想ですね。とにかく参加してくださった方たちに「楽しい」と言ってもらうことが一番の目的。僕たちは、このエリア、この町で、みなさんに音楽をはじめとする「楽しい空間」を提供するという仕事をしてきましたし、これからもそうありつづけたいと考えています。将来、こうしたコンサートやイベントを支えてくれているスタッフのケータリングに、このいただきファームで僕たちがつくったお米や野菜を使って、みなさんをもてなせるようになったらいいなとも思っています。

取材先

サンデーフォークプロモーション代表取締役 伊神 悟さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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