愛知県内の小児病棟を訪問し、長期入院の子どもたちや付き添いのご家族に、楽しい笑顔の時間を届けるため活動しているボランティア団体「NPO法人ぷくぷくばるーん」。数年前から、入院中の子どもたちに「旅する楽しみ」を味わってもらいたいと、新たな活動「旅する人形プロジェクト」に力をいれています。先週に続き、運営代表の大竹 由美子さんにスタジオにお越し頂き、プロジェクトについて詳しくお話を伺いました。
旅する人形プロジェクトとは?
小児病棟には、自由に行きたい場所へ行けない子どもたちや家族が大勢います。そんな闘病中の子どもたちに代わって、彼らの夢や希望する体験を、旅人と人形が一緒に体験するというプロジェクトです。旅人と人形の体験を子どもたちとZOOMでつなぎ、双方がやりとりをしながらリアルタイムで楽しんでもらうというものです。きっかけは、コロナ禍で私たちが病院に入れなくなってしまったことでした。2020年から規制が始まり、2022年になってもまだボランティアが入れない。私たちのような外の人間が来なくなって「子どもたちはこの2年間どうしているんだろう?」と思ったんです。コロナ禍の前と変わらず子どもたちは同じ生活をしているはずなのに、私たちはそこへ行けない。じゃあ今、私たちに何ができるんだろう?と思ったとき「オンラインだ!」と。さらにオンラインでできることは何だろう?と考え「子どもたちの夢を、外にいる私たちが叶えて、見てもらおう!」ということになったんです。
「夢見る力」が「生きる力」になる
プロジェクトのパターンは2つ。子どもの夢や希望の体験を叶えるものと、大勢の子どもたちに一つの企画(旅)を共有してもらうもの。後者の場合はいろんな病院からZOOMに入って、みんなで一緒にプレイルームやベッドサイドから参加したり、退院した子は自宅から参加できます。一人の希望に応える時はその子用の人形を2つ作って、旅人と子どもが1つずつ持って、自分の分身(人形)が旅人と一緒に旅をする様子を見てもらうんです。大勢で参加する場合は人形の代わりにみんなでマスコットを作るのですが、その段階から楽しんでもらえるようにしています。
空を飛んでみたいという子には、旅人と人形がパラグライダーで飛ぶところを準備段階から「今から飛ぶよ~!」「空からはこんな風に見えてるんだよ~!」と体験してもらいました。また「オーストラリアで『アイスチョコレート プリーズ!』って注文したい」っていう子がいたんです。そこでオーストラリアに住んでいる旅人が動物園に行って「これから実際に注文するよ。言ってみて!」って画面を通してその子に注文してもらいました。すごく喜んでくれたのはもちろんですが、大きくなったらオーストラリアに行ってみたい、旅してくれた人に会ってみたい、と新たに夢ができたんです。目の前の楽しさもありますが、退院したら行ってみたい、やってみたいという夢が「今、治療をがんばる力」になるし、大きく言えば「生きる力」になるんです。
子どもたちの夢を富士山の頂上で叫びたい
グループの旅では、FDA(フジドリームエアラインズ)さんの全面協力をいただいて、飛行機の中で客室乗務員体験をしました。将来の夢が客室乗務員という子がいて、病室からアナウンス体験もしたんです。さらに、事前に子どもたちが書いた夢を機体に書き写してくださっていて、それが名古屋空港から花巻空港、熊本空港へ飛ぶ過程も動画で見せていただきました。2月からは「富士山に登りたい」という夢の旅をスタートします。今回はシリーズにして、徐々に遠くから攻めよう(笑)と。1回目はまず静岡側、山梨側など様々な場所から富士山を見て「こんなに色んな形に見えるんだね」と共有し、2回目はちょっと登ってみて「富士山の中はこんな風になってるんだよ~」と知ってもらって、3回目、4回目……と最終的には頂上まで行って、そこで子どもたちの夢を掲げたり、叫んだりする、という構想です。私自身とても楽しみにしています。これからも子どもたちのいろんな夢を大切に活動したいと思います。
NPO法人ぷくぷくばるーん 運営代表 大竹 由美子さん
この取り組みのSDGsを知ろう
「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
Brother presents Music Earth
今、世界では温暖化、貧困、格差社会…様々な地球規模の課題があります。
これからの「地球」の為に、今、私たちにできる事は一体何なのでしょうか?
毎週月曜 19:30 -19:55
FM AICHIにて放送中

