2026.04.30

NPO法人ぷくぷくばるーん 運営代表 大竹 由美子さんのSDGs

入院中の子どもたちに笑顔を パート1

2026.04.30

長い間の入院生活、大人だってちょっと憂鬱になりますよね。それが遊び盛りの子どもであればなおさらです。愛知県内の小児病棟を訪問し、長期入院の子どもたちと付き添うご家族に、楽しい笑顔の時間を届けたいと活動しているボランティア団体があります。NPO法人ぷくぷくばるーんの運営代表、大竹 由美子さんにスタジオにお越しいただき、お話をうかがいました。

子どもたちの入院生活を彩るバルーン

大竹 由美子さん(中央)

愛知県内の小児病棟を訪問し、子どもたちや付き添いのご家族と一緒にバルーンアートを作って遊ぶ、という活動をしています。4月は桜、5月はこいのぼり、6月は傘やかたつむりなど、季節にあったものを作るようにしています。病院の中にいると空調が一定で、季節を忘れてしまうんです。外出できない子どもたちにとって「季節」を感じられる遊びは大切だと感じます。他にもバルーンでラケットを作ってみんなでバドミントンをしたり、バレーボールをしたり。入院していると、なかなか思うように身体が動かせません。走ったり、大きく手を動かしたりしたくても、点滴が身体についていたり、ベッドの上にずっといたりして。でもバルーンなら軽いし、当たっても痛くない。小さな子で、力がなくても遊べます。軽く身体を動かせるような遊びや集団での遊びも、子どもたちには貴重な体験です。活動を始めて今年で19年目。これまで、延べ1300人以上のボランティアが参加してくれて、延べ5800人ほどの子どもたちに接してきました。

子どもらしい刺激とわくわくが味わえる

「小児病棟」といっても、病院は病気を治すところ。幼稚園のようなわけにはいきません。子どもたちは病室の中で、機械的なもの、角ばったもの、シルバーや白…無機質な色に囲まれています。その中にバルーンの丸くてかわいいフォルムやカラフルな色、ふわふわした感触……そういったものがあるだけで、気持ちが安らぐというか、癒されます。それに病院の中の子どもたちって「薬を飲みなさい」とか「この検査に行きなさい」とかどうしても「受け身」なんです。そんな中、バルーンアートなら自分で色を選んで、自分で作って、教えてもらってすぐにできるという達成感があります。それに、ちょっとドキドキするじゃないですか。きゅっきゅっと音がして「割れたらどうしよう~!」ってね。そんな「子どもらしい刺激」「わくわく」を短時間で味わえるんです。退院が決まっている子どもたちまで「ぷくぷくさんやってから」って、待っていてくれてたりします。嬉しいですね。

笑顔の連鎖を広げていきたい

息子は4歳の時に小児がんになり、12歳になる直前で亡くなりました。長い間、私も病院で付き添っていたんですが、その間は病気を治すことが第一で、子どもが成長していることや、子どもらしさって、二の次だったんです。息子を亡くしたあとに病院生活を振り返って「息子はここで成長してたんだな…」と気づいたんです。もちろん、ボランティアさんも来て下さっていましたが、あの頃はゲームをしたりビデオを見たり…が遊びでした。そんな中で息子は「子どもらしく心も成長していたんだろうか」「子どもらしく笑ったことがあっただろうか」と思ったんです。看護師さんやスタッフの方がどれだけ大変かということは、長い入院生活で身に染みてわかっています。だからこそ「遊び」や「新しい風」を持ちこむのは第三者じゃないと…私たちの役割は、そこにある!と思ったのが活動を始めたきっかけです。私たちが行くと、子どもはもちろん楽しいから笑うんですよね。そして、お母さんも笑顔になるんです。私も病児の親だったので分かるんですが、つらい治療をしている子どもが笑ってくれるとすごく安心するし、嬉しい。そして、お母さんの笑顔を見ると、子どもは嬉しいのです。そして笑顔の親子を見ている看護師さんやドクター、スタッフまで笑顔になるんです。私たちが帰ったあとも、カラフルなバルーンが病棟に残っていて「こんなの作ったんだよ~」と笑顔の余韻が残っている。そんな連鎖を広げていきたいです。

次週は、「ぷくぷくバルーン」が数年前から新たに力を入れている「旅する人形プロジェクト」について詳しくうかがいます。

取材先

NPO法人ぷくぷくばるーん 運営代表 大竹 由美子さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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