障がいのある人が、その障がいの特性に適応して行うために考案されたサーフィンが、「アダプティブサーフィン」です。先週につづき、プロのアダプティブサーファー 小林_征郁(まさふみ)さんにスタジオにお越しいただき、アダプティブサーフィンとの出会いや、その魅力についてうかがいました。
国内唯一の国際大会で好成績
静岡県牧之原市に「静波サーフスタジアム」という人工ウェ-ブプールがあるんですが、そこで毎年、国内唯一の国際大会である「ジャパンオープンアダプティブサーフィンチャンピオンシップ」が開催されています。今年も5月30日と31日に大会がありました。今回は6か国(オーストラリア、アメリカ、フランスなど)から50名ほどの選手が参加しました。日本からは30人以上の参加があり、僕はAny Kneelingという部門で決勝(ファイナル)までいったんですが、3位でフィニッシュでした。自分的にはちょっと悔しいです…(笑) 競技観戦はもちろんですが、ライブペインティングを楽しむ方など、おかげさまですごく盛り上がりました。
正座で波に乗る「ニーボード」を知ったのがはじまり
20歳の時に交通事故に遭い、車いす生活になりました。もともとサーフィンはやっていたんですが、サーフィンは立ってするものだと思っていたので、もうできない、と諦めていました。でもサーフィンには関わっていたいと、事故から2年後にはサーフショップで働き始めたんですが、当時お世話になっていたサーフショップの方に「マサ、サンディエゴ行くぞ」と誘われて。サンディエゴはサーフィンのメッカ。そこで知ったのが、「ニーボード」(通常のサーフボードよりも短いボードの上で、膝をついた姿勢のまま波に乗るサーフィンスタイル)でした。「マサ、正座はできる?ニーボードってのがあるんだけど」「え?なんですか?それ?」って感じ。まだ今のようにインターネットでいろいろな情報を得るような時代じゃなかったですから、2002年ごろって。「あ、これだ!」って、まだ乗れもしないサーフボードをそこで買って日本へ戻ってきて、仲間の支えもあって海にもどった、というのが始まりです。当時は「アダプティブサーフィン」なんていう名前もまだ知らなかったです。
アダプティブサーフィンを通じて得る学びや刺激
小林 征郁さん
脚が使えない中でのサーフィンだったので、最初は怖さしかなかったです。それまでやってきたサーフィンの感覚は通用しません。まさに新たに「アダプト」するやり方を探さなきゃいけないわけですから、ようやく波に乗れた時はうれしかったですね。「あ~これだ!」みたいな。障がいがあろうとなかろうと、波乗りの形はさまざま。いかに波を楽しむか、波と一体化できるかというのがアダプティブサーフィンの魅力だと思います。世界のいろんな仲間とつながって視野が広くなったことも収穫でした。それまで同じ車いすユーザーの方と会ったりしていましたが、義足の方やブラインド(視覚障害)の方とは会う機会がなかったんです。それが、アダプティブサーフィンを通じて知り合い、彼らから学びや刺激をうけました。これからも、少しでも多くの方にアダプティブサーフィンを知っていただいて、「やればできるんだよ」というところも伝えていけたらと思います。パラ競技の選択肢の一つとして広がればもっとうれしいですね。
先週の記事:アダプティブサーフィンの魅力 (1/2)はこちら
プロアダプティブサーファー 小林 征郁さん
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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。
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