2023.01.17

名古屋市身体障害者福祉連合会 名身連第1ワークス 井戸田啓介さんのSDGs

消防服をアップサイクル

  • #一点もののボディバッグ
  • #アイデア広がるリサイクル

消防隊の消防服をリメイクしたボディバッグが話題をよんでいます。手掛けているのは、
名古屋市身体障害者福祉連合会、名身連第1ワークスの利用者たち。消防服のアップサイクルになることはもちろん、利用者たちのやりがいにもつながっているといいます。名身連第1ワークスの井戸田啓介さんにお話をうかがいました。

名古屋市だけで年間1トンを廃棄

以前、消防服のリメイクを手掛けた企業もあったそうですが、採算があわず撤退。名古屋市消防局から、名身連に声をかけていただいたのが、そもそものきっかけです。
名古屋市で年に一度、廃棄予定の消防服が集められる機会があり、見学に行きました。何と言っても火災現場は過酷です。通常の耐用年数以前に、焼けてしまったり、ちぎれてしまったり。煤のような汚れがついてしまっているのは当たり前といった状態の消防服が山のように積まれていました。もちろんそんな状態の消防服で、火災現場に飛び込むわけにはいきません。危険ですからね。名古屋市だけで年間およそ1トンの消防服が廃棄されていると知り、驚きました。

発売5分で完売

利用者の方たちで、企画からデザイン、裁断、縫製、そして販売まで手掛けています。今年(2022年)の5月1日に、熱田神宮で開催している「あつた朔日市」で、ボディバッグを限定6個発売したところ、SNSに掲載した効果もあってか、5分で完売してしまいました。最初からボディバッグを作ったわけではなく、試作をさまざま重ねたうえでの開発です。一着、一着、消防服のダメージ具合が違うので、汚れや破れを避けながら、どの部分をどう使って何を作るのか? デザインするのか? というところが難しくて。同じものをたくさん作ろうと思っても、部品が足りなくなるんですよね。だったら、一点ものをつくろうと、利用者さんから提案してくれたんです。パッチワークにしたり、「消防」と書かれたワッペンや反射材をワンポイントとして使ったり。みなさん楽しみながら、どんどんアイディアを出してくれました。

利用者たちの働き甲斐と地域の連携に

お話を伺った井戸田さん

今回の消防服のアップサイクルを通して、利用者さんたちが楽しく、おもしろく、仕事に取り組めたというのが、一番よかったことだと思っています。今までも名身連でさまざまなものを作りましたが、ここまですぐに反響があったり、創る利用者さんたちの反応がよいものはありませんでした。また、今、同じ熱田区内にある名古屋学院大学の学生たちと一緒に、新たな商品の開発も始めています。学生たちが調べてくれたんですが、小学生が将来つきたい仕事のベスト3に「消防士さん」が入っているそうで、そんな小学生たちにむけてランドセルカバーはどうか、というアイディアもあります。また消防服だけでなく、廃棄される消防ホースや紺色の消防服なども素材に加えて、プランターやパスケースなどもつくる予定です。市内の各消防署に、このプランターでお花を飾ってもらえたらいいね、なんて話しています。消防服のアップサイクルを手掛けることが、障害をもつ人たちの働き甲斐になり、地域の学生たちとの連携もうまれています。この輪が広がっていくといいなと思っています。

取材先

名古屋市身体障害者福祉連合会 名身連第1ワークス 井戸田啓介様

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