2026.09.11

車いすバスケットボール 元日本代表 三宅 克己さんのSDGs

車いすバスケットの魅力(2/2)

2026.09.11

今年10月に愛知、名古屋で開催される第5回アジアパラ競技大会を前に、もっと「パラ競技を知りたい!」とさまざまなパラスポーツを取り上げています。先週に続き「車いすバスケットボール」の魅力を、車いすバスケットボール元日本代表の三宅 克己さんにうかがいました。

こんなにかっこいいスポーツがあるんだと衝撃

私は愛知県瀬戸市の出身。18歳の時、バイクでアルバイトに行く途中に交通事故に遭い、車いす生活になりました。1年近い入院生活で生きる気力をなくしたとき、見舞いに来てくれた先輩方がいろいろとスポーツに誘ってくれたんです。最初は「障がい者のスポーツは大したことないんだろう」と断っていましたが、その中にすごく熱心な方がいて、その方のために一度だけ、と観に行ったらもうびっくりで。私より障がいの重い方たちが筋骨隆々で車いすを操って、すごいスピードでボールを追いかけ、遠いところからシュートをバンバン決めていくんです。「こんなにかっこいいスポーツがあるんだ!」と思って「私もやりたい!」と初めて思いました。しかし最初は車いすはうまく漕げないし、ドリブルしてもボールがタイヤにあたってどこかへ行っちゃうし。シュートなんて届かないし…超へたくそ(笑)でした。

車いすバスケ日本代表選手から、普及活動に尽力するまで

三宅 克己さん(アテネパラリンピック 2004年当時)

私が初めてパラリンピックに出場したのは、1996年のアトランタです。会場はオリンピックと同じところで、しかもNBAのスーパースターたちが試合をしていた場所だったりするわけです。感激して、世界の選手たちがあまりに素晴らしく見え、圧倒されて、正直、萎縮しちゃった部分もあったかもしれません。その後、運良くたくさんの国際大会に代表として出場させてもらいました。2004年のアテネのパラリンピック出場を最後に現役を引退。それまで1年の3分の1以上は合宿や海外遠征などで家族と過ごす時間がなくて、家に帰ったら子どもに「おじさん」と呼ばれるほどでした(笑)から、車いすバスケから離れようと思っていました。しかし、2013年に東京パラリンピックが決定。いてもたってもいられなくなり、車いすバスケに恩返しをしたいと、2016年から日本車いすバスケット連盟に復帰。普及活動を行っています。

コートに散る火花!ブレーキングのゴムの匂いまで

「失くしたものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ」というパラリンピックの素敵な言葉があります。いい未来を想像して、今できることを全力でやるというこの言葉に、本当に勇気づけられています。一度挫折して、苦しい、死にたい、どうにもならないという経験をした人たちが、それでも命がけで努力をして、観客の前で最高のパフォーマンスを出している姿を見たときに、勇気、希望、感動をもらえるだけでなく、パラ競技はさらに気づきや学びを与えられるところがとても素敵だなと思っています。「自分は何してるんだ。もっと頑張ろう」…気持ちが変わる瞬間がたくさんあります。練習の積み重ねで、選手たちの手には血豆やタコができて足のかかとくらいカチカチになっているんですが、そんな彼らの競り合いはすごいです。火花が散ったり、金属の焦げ臭いにおいやブレーキングでタイヤのゴムの焦げた匂いがしたり、転んでも自分で起き上がってすぐプレイに戻ったり…。実際に試合を目の前で見ると、絶対にすごいパワーを与えてくれると思います。ぜひ体育館で体感してほしいですね。

取材先

車いすバスケットボール 元日本代表 三宅 克己さん

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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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