2023.05.16

ブラザー工業株式会社 CSR&コミュニケーション部 川瀬 雄二のSDGs

ブラザーの森 郡上、秋の植樹

シリーズ:ブラザーの森 郡上

  • #植樹

岐阜県郡上市にあるブラザーの森。かつてはスキー場だった荒れた森を再生しようとブラザーと岐阜県、郡上市が連携して、2008年から植樹活動が始まりました。2022年・秋に行われた植樹にスタッフも参加。ブラザーの森事務局で植樹の企画を担当している川瀬雄二(かわせゆうじ)さんにお話をうかがってきました。

植樹・保全・調査

植樹のイベントは毎年春と秋の2回行ってきました。コロナ禍で休止していたのですが、2年ぶりに再開。今回ブラザーの社員やその家族、78名が参加しています。
作業は植樹・保全・調査と3つのチームにわかれて行います。植樹は「捕植」といって一度植樹をしたエリアに新たに継ぎ足しをして、植えていくもの。地元の森林組合の方に指導をうけながら、クヌギ、栗、コナラなど6種類の広葉樹を70本植えます。苗木の高さは1m20センチほどです。植えた周囲をしっかり踏み固めることが一番大事で、そうしないと雪深い郡上では、雪の重みで倒れてしまうことも多いんです。
保全は、今まで植えた木の保護。巻き付いている蔓を切ったり、周りの雑草を取り除いて木に栄養が行きわたるようにしたりします。2014年から名古屋大学さんに、森のコンサルティングを依頼して、毎年植樹の状態などの調査に入ってもらっているんですが、「調査」チームには、彼らのお手伝いをしてもらいます。大学院の学生さんたちと一緒に、今まで植えた木のリストにしたがって、苗の成長の度合いを調べています。

皆勤賞のつわものも

2008年から始まった植樹活動は、今回25回目を数えます。社員のHさんは独身時代に初回から参加し、結婚後は夫婦で参加。皆勤賞です。最初は「単に木を植えるだけ」だったのが、途中で木が成長していないことに気づき、名古屋大学の調査・アドバイスを経て現在のように、山の特性にあわせた植樹のスタイルになったというプロセス(2022年9月20日・27日放送の回参照)を実体験。少しずつ育っている木々にほっとしているそうです。中には、今回初参加という方や、子どもが小学校にあがるのを待って参加し、以来、家族で毎回楽しみにしているという方もいます。自分たちの手で植えたりメンテナンスをしたりすることで、来年も森に来たい、楽しみが増えた、と言ってくれています。

1人ひとりが森に関心を持つこと

スキー場の跡地として荒れていた土地が、10数年かけてようやく木が生え、草が生え、湿地もでき、そこにいろんな動植物や昆虫、多様な生き物が集う森になってきました。これをさらに良い形で延長して、もっともっといろんな生物が自然に生活できるような森になったらいいなと思っています。またそういう森を見たいと、例えば地元の方やうちの社員が自由に来て、楽しんでもらえるような。わざわざイベントを企画しなくても、家族で楽しんでもらえるような、そんな森にしたいなあという思いがあります。

これからの時代、森林の保全や持続可能な管理は必要不可欠。その上で大切なのは、一人ひとりが関心をもって行動していくことだと、調査に参加している名古屋大学の学生さんが話していました。ブラザーの森は、そんな森への関心を促すよき入口にもなるかもしれません。

取材先

ブラザー工業株式会社 CSR&コミュニケーション部 川瀬 雄二

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「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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