バイオディーゼル燃料って？

SAF（持続可能な航空燃料、Sustainable Aviation Fuelの略）が航空機専用の燃料であることに対して、バイオディーゼル燃料は、ディーゼルエンジンを積んでいれば機械や車両などあらゆるものに使えます。国内での使われ方は大きく分けて2種類あり、バイオディーゼル燃料を100%そのまま使う場合と、軽油に5%以下のバイオディーゼル燃料を混ぜて使う「B5」と呼ばれる使われ方があります。名古屋市のゴミ収集車には、この「B5」が使われています。あとは、車を運ぶ船（車両運搬船）、車の部品を運ぶトラックなど。愛知県は、自動車産業が盛んなのでそういった関係の運搬の燃料に使われることは多いです。変わったところでは、空港内のグランドハンドリング（駐機場で航空機を押したり貨物の積み下ろしを行う）業務で使用される特殊車両です。空港では荷物を運搬したりするさまざまな特殊車両が活躍しているのですが、そうした車両の燃料としても使っていただいています。

使用済みの天ぷら油は、食品工場や給食センターなどから回収しています。しかし大半は、小さなレストランや居酒屋さん、スーパーなどからコツコツ集めています。名古屋めしで有名な「味仙」さんからも油の協力をいただけることになりました。名古屋は揚げ物の名物も多いですし、そういった名古屋めしのお店にも協力していただき、エネルギーの地産地消ができたらいいなと思っています。
現在、円安ということもあって、ヨーロッパのディーゼル燃料の材料として、日本から大量に使用済みの油が輸出されているという現状がありますが、貴重な燃料をなんとか国内にとりもどして国内で使っていただきたいです。今、名古屋市内のスーパーおよそ80か所で黄色いコンテナを置いて「市民回収」を行っています。油をペットボトルに入れて持ってきていただくというもので、ぜひ多くの方に参加していただけると嬉しいです。