2026.06.16

愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会 組織委員会・事務局次長 井田 朋宏さんのSDGs

アジアパラ競技大会を知ろう!

2026.06.16

今年9月にアジア競技大会、そして10月にはアジアパラ競技大会が行われます。愛知県内、名古屋市内のさまざまな場所が、アスリートたちの激戦のステージになります。今日は愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会 組織委員会・事務局次長の井田 朋宏さんにスタジオにお越しいただき、お話をうかがいました。

軽やかに車いすを操るパラアスリートに衝撃

井田 朋宏さん

1988年のソウル大会からバルセロナ、シドニーと、パラリンピックの陸上日本代表のコーチや監督をつとめてきました。パラスポーツと関わることになったきっかけは、体育の教師を目指していた大学時代。埼玉県にある国立障がい者リハビリテーションセンターを見学したことでした。1984年、ちょうどロスオリンピックで、同時にパラ大会も開かれた年に、車いすの陸上チームがそこで合宿をしていたんです。当時の日本ではまだ障がいのある人のスポーツというと、どうしてもリハビリ的なイメージがあったのですが、軽やかに車いすを操って競技する姿を観て衝撃をうけました。「何か一緒に関わりたい!」と強く思い、大学卒業のタイミングでそのリハビリセンターの方に相談したら「東京都に障がい者のスポーツセンターがある」と教えていただき、そこで就職することができたのです。以来この世界に入り、ずっと障がい者スポーツと関わってきました。

福祉施策の一環から、ようやく「スポーツ」としての認知へ

当初、パラスポーツの所管は厚生省で、福祉施策の一環でした。ですから指導者も僕のようなスポーツ出身者ではなく、医療、福祉の関係者であるケースが多かったんです。一方で選手たちは、スポーツをスポーツとしてやりたいと思っていて、そのギャップを埋める「何か」を、自分ができるのではと考えていました。しかし、社会的にはまだまだ理解が広がらず、練習やウェイト・トレーニングをするにも「付き添いがいないと、何か起こったら困る」と、選手一人では体育館やジムの使用許可も下りないことが多々ありました。僕が担当している選手へのインタビューでも、切り口は「お涙頂戴目線」が主で、「アスリート」としてきちんと向き合ってくれていないことも。ソウルのパラリンピックの時は、日本からの取材はゼロ。新聞記事で4行くらいだったかな。それが1998年の長野パラリンピックでようやく注目されるようになり、大会後に有識者を集めてその後のパラスポーツの在り方が議論され、それをきっかけとして日本パラリンピック委員会ができたのです。厚生省と文部科学省(健常者のスポーツを所管)が連携するなど、国としてようやくパラのアスリート選手強化にも力を入れるようになりました。2011年にスポーツ基本法が制定され、2014年にはようやく所管が厚生労働省から文部科学省に移動。2015年にスポーツ庁ができました。その後、東京パラリンピックの招致が大きなきっかけになって、認知が広がったという流れがあります。

障がいに対する視点を変え、社会が変わるきっかけにも

パラボランティアユニフォームのお披露目イベント

今年10月18日から24日までの7日間。愛知県と名古屋市の共催で、第5回「アジアパラ競技大会」が開催されます。日本で開催されるのは初めてのことです。競技は18。アジア加盟45か国、トータル4000人の選手団(うち選手が2700人)に来ていただく想定です。一番期待しているのは、大会を通して、障がいに対するみなさんの視点が変わり、それをきっかけに社会も変わっていく……そういった、きっかけづくりになること。パラの選手は色々な障がいを持っていて、その重さもみな違いますが、最大限にスポーツの楽しさを享受できるよう、それぞれが創意工夫をしているんです。「できない」と思われていることも、その工夫により「できる」に変えていくこともパラスポーツの醍醐味であり、メッセージ性のあるところです。実際に会場に足を運んでいただき、実際に観て、感じとっていただきたいです。また、陸上競技でのガイドランナーや水泳でのタッパーなど、パラアスリートの競技をサポートする方々の活躍にも、ぜひご注目ください。

番組では、アジアパラ競技大会の応援として、さまざまな競技やアスリート、さらにサポートする方々の紹介も、順次行っていきます。

取材先

愛知・名古屋アジア・アジアパラ競技大会 組織委員会・事務局次長 井田 朋宏さん

facebook

この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

Brother presents Music Earth

今、世界では温暖化、貧困、格差社会…様々な地球規模の課題があります。
これからの「地球」の為に、今、私たちにできる事は一体何なのでしょうか?

毎週月曜 19:30 -19:55
FM AICHIにて放送中