2026.07.03

株式会社ベティスミス 代表取締役社長 大島 康弘さんのSDGs

廃棄デニムゼロを目指して

2026.07.03

デニムって、どなたでも一着は持っている、そんな身近な存在だと思います。デニムの廃棄ゼロを目指し、20年以上もさまざまな取り組みを行っているのが、日本初のレディースジーンズメーカーであり、岡山県倉敷市に本社を置く株式会社ベティスミスです。代表取締役社長である大島 康弘さんに「エコベティ」と名付けられたその取り組みとあゆみについてうかがいました。

廃棄ゼロの取り組みは、小学生の社会見学がきっかけ

大島 康弘さん

2002年に、ジーンズが小学生の教科書に地場産業として紹介されたことをきっかけに、工場見学をスタートさせました。工場見学って、必ずお土産がもらえるじゃないですか。そのときは我々も初めての試みだったので、何も用意していませんでした。そうしたら「ベティスミスに行っても何もくれなかった」って言っていた子がいたと社員から聞きまして(笑)。「これは何か用意しなくちゃ」と考えたのです。私の机の上にペンケースが、そしてその先にサンプルを作った残りの布が飾られているのが目に入ったんです。「これ、使ったらいいんじゃない?」ということでペンケースの型をパタンナーに創ってもらって、それを工場見学のお土産にしたのが「エコベティ」の始まりです。それからもう20年になりますので、「もらいました」「使ってます」っていう子が結構いますよ。

エコベティプロジェクトの20年のあゆみ

2003年には、小学生の勉強のためにミュージアムをつくったんですが、一般の旅行者の方もいらっしゃるようになりまして。このペンケースを売ってほしいという声があがり、色々な種類のグッズを作るようになりました。ジーンズを大量に作るなか、ハギレがロールで残ったり、糸やボタン、リベットなどは足らなくならないように少し余分に発注した分が残ったりするんです。それらは従来、処分するしかなかったんですが、全て使ってグッズを作ることで廃棄を減らしました。またエコベティプロジェクトのひとつに、オーダージーンズの取り組みがあります。お客さんのオーダーに応えて一本一本作るので、廃棄ロスにつながりました。もうひとつが「DENIM REBORN」。生産の中で、正規に販売する「A品」、色むらがあるなどしてアウトレット等で販売する「B品」のほかに、市場には流通できない「C品」と呼ばれる製品が出てくるんですが、このC品をためておいて、バッグにしたり、組み合わせて新たなデザインの製品にするなどして生まれ変わらせ、市場に流通できるようにしています。工場内でスタッフの手が空いたときに、ひとつひとつ、ハンドメイドでつくっています。

デニムを繊維レベルまで解体して、リサイクル

デニムを作る上で残り布以外に、裁断のくずがどうしても出てきます。これをなんとか使えないかということで、このくずを糸にして、Tシャツを創ってみました。そうして「デニムから再生したTシャツ」が今年3月に誕生しました。見た目はデニムが混じっているため、全体的に淡いブルーでさらさらっとした肌触りで、夏に着ていて気持ちがいいなって感じです。すでに手に取っていただき、購入された方もいらっしゃいます。もともとは「捨てるものを少なくしよう」という取り組みをしてきましたが、今回のTシャツ制作で、くずまで循環して衣料に戻すということができるようになりました。我々はジーンズ文化の創造をミッションにしています。ジーンズを、ただ着用するだけじゃなく、新しいタイプのジーンズとして、オーダーや体験(半完成品のジーンズに自分でボタンやリベットを選んで打ち、残った布で小物を作る)などを提案しました。これからもジーンズの新しい可能性を追求していきたいと思っています。

取材先

株式会社ベティスミス 代表取締役社長 大島 康弘さん

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この取り組みのSDGsを知ろう

「すぐわかるSDGs」では、SDGsの17の目標をイラスト付きで分かりやすく解説しています。気になるゴールを押すと、目標の解説を1分程度で読むことができます。この記事に登場したSDGsを見てみましょう。

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